矯正治療を行うリスクと副作用

歯列矯正治療 副作用 リスク

 

 

薬を服用するのにも副作用のリスクがあるように、リスクない医療はありません。デメリットよりメリットが大きく上回っているので、私たちは医療を受けるのです。もちろん矯正治療にも、治療を行う事によるリスクは存在します。内容を正しく知っておく事で、逆に安心して治療を受ける事ができると思います。当院では、診断時にある程度、説明も行います。

 

 

 


代表的な矯正治療のリスク


下記に本格矯正治療の代表的な3つのリスクについて説明します。

 

 

 

 

1.歯根吸収

歯が動く時は歯根も動きます。歯根はまわりの骨が改造されながら骨の中を動いていきます。この反応中に 歯根も溶ける反応が多かれ少なかれ起こります。これを歯根吸収と言います。治療中のレントゲンをみて目 に見えて歯根吸収がわかるケースは5%程度です。もともと歯根が短かいパターンを除いて、その後の生活に 問題はありません。途中のレントゲン撮影などで発覚した場合は治療方針を変更する事もあります。

▶︎歯根吸収について詳しくは

 

 


2.歯髄壊死

著しく歯列が逸脱した歯や複数回治療した歯は、神経血管が弱くなっている傾向にあります。歯を動かすこ とによって血管が切断され歯の変色を起こす事が希にあります。発現率としては1%もないのですが、成人 矯正治療の方に起こりえます。歯髄壊死が発覚した場合は将来的には根管治療が必要になります。

▶︎歯髄壊死について詳しくは

 

 


3.歯肉退縮

矯正治療により失った歯茎や骨が回復する事はありません。乱杭が強い方や軽度歯周病の方は、見た目以上に骨が少なく治療後に歯肉が下がる事があります。

▶︎歯肉退縮について詳しくは

 

 

 

 


個々の状態によるリスク


一部の患者さんに起こり得る事象です。

 

一部患者さんに起こるリスク

 

 

4.顎関節症の一時悪化

顎関節症は「関節雑音がある」「口が開けにくい」「痛みがある」といった症状です。日常のストレスが多 い20代前後の女性で、前歯が噛んでいない方に起きやすいと報告されています。矯正治療は年単位の治療ですので途中、顎関節症が発症する事があります。その場合、一時的な中断もあります。

 

 


5.口腔衛生状態の悪化による虫歯

ご自身の歯磨きが悪いまま、固定式の矯正装置をつけ続けると虫歯のリスクが上昇します。中高生で通院状態が悪く、歯磨き指導後も改善が認められない場合は、多くの虫歯が発生してしまいます。状況によって治療の中断をご提案する形もあります。成人の方の場合は歯周病悪化のリスクがあります。

▶︎虫歯・歯周病のリスクは唾液検査でわかります。

 

 


6.思春期性の成長による下顔面の変化

成長期のお子さんの場合、下顔面の成長は12歳以降にピークを迎えます。女性の場合は15齢、男性の場合は18歳前後まで成長 があります。それに伴い下顎の成長が認められます。
これにより治療中・治療後に受け口傾向や非対称の悪化がみられる事があります。顎の形は矯正治療単独で改善を目指す事はできません。

 

 


7.口呼吸や低位舌など悪習癖の影響

矯正治療を受けていなくても歯は常に動き続けています。歯は日常生活で使用しているだけでなく、口のま わりの筋肉や舌からも力を受けています。口呼吸や低位舌など悪い習慣は、治療の進行を遅めたり、長期的 な後戻りを起こします。悪習癖が大きく関与している空隙歯列・開咬症状は特に治療後の管理が難しいと言えます。

▶︎口呼吸・低位舌とは

 

 


8.治療を行なっても長期的には後戻りする可能性

治療後は、必ずリテーナーといったメンテナンス装置を使用していただきます。特に治療後半年はしっかり使用できない場合、早期に後戻りが生じます。

また、人の歯並びは一生、動き続けるのものです。長期的みると治療した歯並びは少しずつ動き、崩れる事があります。

▶︎後戻りについて

 

 

 


契約などその他のリスク


矯正治療の契約に関する注意点になります。

 

 

 

9.矯正治療を始める事による精神的な負荷

個人差はありますが、見た目・痛み・会話しづらさ・装置装着による粘膜感覚の変化などにより、精神的にストレスを感じます。また、治療はすぐに終わるわけではありませんので、「ずっとこの状態が続くのか」とプレッシャーで今までなかった体調不良が出る方もまれにいます。治療の中断はいつでもできますのでご相談下さい。

 

 


10.矯正治療を行う事による拘束

基本的には矯正治療は各医院で異なった治療方針を立てていますので、転居後に全く同じ条件で治療を引き継ぐ事ができません。また経済的にも負担が増しますので、転居の可能性が場合は、そのリスクをご理解いただいてから治療を行います。

▶︎転居に伴う転院について

 

治療中に一般歯科診療を受ける場合や、頭部の医科領域の診察を受ける必要がある場合は、矯正歯科医院と連携が必要になります。受診前に来院いただき、各種報告書を作成する必要があります。

 

 


11.完全にクリーリングオフができない

矯正治療を契約し矯正装置を作成もしくは発注してしまった場合は、患者様が様々な理由で治療開始せず、契約を破棄してもキャンセル料が多少かかってしまいます。治療方法にもよりますが、治療費の5〜25%程度発生いたします。

▶︎矯正治療のキャンセルついて