口腔衛生管理
治療前の唾液検査によるリスク管理
当院では、診断時に唾液検査を導入しております。少しの患者様の唾液から、虫歯と歯周病のリスク計7項目について分析します。採取したわずかの唾液をその場で試験用紙に滴下し5分弱でスピーディに結果を出す事ができます。
これをもとに、矯正装置の選択の参考にしたり、食事指導や歯磨みがきの注意ポイントについて参考にします。虫歯のリスクが高い方には口腔清掃状態を阻害しない矯正装置を使用する事もあります。
お子さんには歯ブラシ指導
特に準備矯正中の小学生のお子様の歯ブラシ指導には力をいれています。赤染めにより磨き残しを写真を撮ってチェックしたり、毎回点数付きの歯みがきのチェックカードをお渡ししています。歯ブラシも初回はお渡ししています。また、当院では治療中の患者には基本的には、毎回歯のクリーニングを行います※のでご安心ください。
※矯正装置の装着時や調整量が多い場合は行わない事もあります。
乳歯の虫歯予防には糸ようじ
歯並びが悪いお子様は比較的、歯と歯の隙間がきつい傾向があります。乳歯の多くはこの歯と歯の隙間が虫歯にやられてしまいます。当院では、10歳までは保護者様の仕上げ磨きを必ずしていただく事と、毎日糸ようじを使用していただく事を説明しております。
乳歯の虫歯というのは、治療する環境的にも年齢的にも、歯科医院で完璧に取り切り塞ぐ事はできません。ですから、治療しても時間とともに再発します。乳歯の虫歯の圧倒的No.1は歯と歯の隙間です。これを唯一防ぐ方法は糸ようじ(デンタルフロス)をしかありません。
ワイヤー装着時の歯磨き方法
固定式のワイヤー矯正装置がつくと、歯磨きの方法は大きくは変わりませんが、時間をかけなくてはなりません。特にブラケットと歯茎の間(歯頸部)は元々磨き残しが多い方が多いため、気をつけないと白く虫歯が発生してしまいます。矯正治療中にできる虫歯は黒く穴が開くのタイプではなく、どちらかというと白く表層が脱灰するタイプが多いと言えます。
あまりに歯ブラシが悪い場合はイエローカードといって治療を一時中断する事もあります。
当院ではワイヤー装置を装着している患者様にはソニックブラシといって強力なエアーの力でプラークの塊を吹き飛ばすクリーニングを毎回行なっております。超音波による清掃より歯質に優しいと言えます。
また、ミラノールといって、フッ素洗口材を処方する事も可能です。毎晩就寝前の歯磨き後に使用する事、歯の再石灰化に効果があります。特にワイヤーがついた本格矯正治療の方で毎日の歯磨きレベルが低い方や、虫歯のリスクが高い方には使用していただいております。