ハーフリンガル矯正

ハーフリンガル矯正治療はていねいに治療を行うため、時間に余裕のある平日の通院が必要になります。

ハーフリンガル矯正とは?

ハーフリンガル矯正

矯正治療を考えている大学生・社会人の患者さまに最も多いお悩みが「矯正装置が目立つこと」です。成人の矯正治療を考える方の中には、目立つ矯正装置に心理的な抵抗を強く感じる方や、仕事上目立つ矯正装置を使用できないというケースも多々ございます。

このようなお悩みを抱えている患者さまに、当院では目立ちやすい上の歯のみ裏側に矯正装置を装着する「ハーフリンガル矯正」をおすすめしています。下の歯並びには表側矯正装置を使用しますが、審美性の高いものを装着します。

基本的には高校生以上を推奨しておりますが、歯並びの状況や通院時間の確保が可能であれば行う事はできます。歯の裏側に矯正装置を装着できるだけ歯が生えていないと使用する事はできません。

小型化により操作性が向上した裏側装置

ハーフリンガルはオーダーメード

当院の裏側につけるワイヤー装置(クリッピーL・TOMY製)は、かなり小型のブラケット装置であり、口の中の違和感を大幅に低減しました。全くではありませんが、舌が傷ついたりする頻度は低くなりました。また、セルフライゲーションというクリップでワイヤーを止める方式のため、ワイヤーを一つ一つ細い針金でしばる必要がなく、患者さんの診療室での処置の苦痛も軽減する事ができました。

また、ワイヤーの調整量を少なくするストレートワイヤー法の採用や、前歯をしっかり後ろに引っ張るための固定源である歯科矯正用アンカースクリューの併用で、治療を効率化し治療期間の短縮を行っています。

裏側装置は、提携の歯科技工所で一つ一つオーダーメイドで作成されます。歯列の最終位置に関しては、途中何回も打ち合わせをします。

ハーフリンガルのメリット

ハーフリンガルのメリット

ここでハーフリンガル矯正の代表的なメリットを紹介します。

矯正をしている事がわかりにくい

ハーフリンガルはわかりにくい

下の歯並びは外側にワイヤー矯正装置が装着されているハーフリンガルは、上下裏側装置と遜色ないほどの目立ちづらさです。意外と下の歯並びは見えづらいのです。特に、出っ歯傾向の歯並びの患者さんの場合、下の歯並びは出ている上の歯並びに隠れてしまっている事が多く、他人からほとんど見えません。前歯を後ろに引っ込めたい患者さんに向いています。
また、抜歯部分をカバーする仮歯を設置する事も可能です(別途11,000円をいただいております)。

食事に気を使わなくても良い

ハーフリンガルは食事に気をつかわなくてよい

矯正治療中は外食の際には気を使わなくてはなりません。マウスピース型矯正装置【インビザライン・薬機法対象外】の場合は食事の前後で着脱が必要です。表側矯正装置の場合は、前歯に食べ物が挟まっていないか気を使わなくてはなりません。どちらも、食後にお手洗いに直行しなくてはなりません。

ほぼ全てのケースが使用可能

ハーフリンガルは全て適応症

マウスピース型矯正装置【インビザライン・薬機法対象外】には適応症があり、中でも前歯を大きく後ろに引っ込めなくてはならない口ゴボ(上下顎前突症)の治療には向いていません。口ゴボの矯正治療には奥歯が前方に倒れてこないようにしっかり硬いワイヤーで固定する必要があります。特に上の裏側装置は骨に固定源を求めるアンカースクリューとの相性も良いです。

ハーフリンガルの注意点

ハーフリンガルの注意点

一般的な裏側装置のデメリットがハーフリンガル矯正にもあります。

処置時間が長い

ハーフリンガルの処置時間

歯の裏側はとても狭く、矯正装置も小さく細かいため、調整に時間がかかり毎回の処置時間が長めになります。患者さんもずっと口を開けたままというわけにもいきませんので、休みながら処置をしていかなくてはなりません。

故障が多い

ハーフリンガルは故障が多い

裏側装置はブラケット装置の脱落故障が多いです。これは、歯の裏側は装置接着面積が少なく、噛んだ時に上の装具に歯がぶつかりやすいという接着環境と、少しのワイヤーの調整でも歯に強い力がかかりやすいという調整の難しさが要因です。

歯肉炎になりやすい

ハーフリンガルの歯肉炎

裏側装置は表側の矯正装置と比較して、唾液が行き渡りやすくブラケット装置のまわりに虫歯ができにくいという特徴があります。ですが、歯茎の近くギリギリにブラケット装置を装着しますので、どんなにきれいに歯磨きをしても歯肉炎になりやすいという特徴があります。

それでも、上下裏側装置よりは快適

ハーフリンガルと上下裏側矯正

裏側装置には色々なデメリットもありますが、ハーフリンガル矯正は上下裏側装置の場合やより「故障が少ない」「処置時間が短い」「しゃべりやすい」「治療の成功率が高い」「費用を抑えられる」といった特徴があります。つまりハーフリンガル矯正は、裏側装置と表側装置のいいとこ取りをした治療法と言えます。

特に患者さんにとって違和感が強いのは、主に下の裏側矯正装置です。下を表側矯正装置にする事でその悩みはほぼなくなります。

実は、裏側装置の扱えるクリニックが少ない事ご存知ですか?

ハーフリンガルを行う医院は希少

誤解のないように先に説明しますが、今はほぼ表側も裏側でも同じように仕上がります。ですから治療期間は変わりません。これは、どんな医療器具も、段々操作性が上がり、システム化する事で品質は上がるからです。しかし、多くの歯科医院では裏側矯正治療を取り扱っていません(もしくは推奨しておりません)。なぜなら裏側矯正装置の施術には表側矯正とは異なる「知識」「技術」「経験」が必要不可欠であるからです。ハーフリンガル矯正は上のみ裏側装置ですが、表側矯正とは全く異なる治療方法であり矯正歯科医が新たに研鑽を積む必要があります。また、治療がシステム化できていないと処置に多くの時間がかかるため、多くの患者さんの治療にあたる事ができません。

ですから裏側装置は、転院が難しいです。それは、対応医療機関が少ない事と矯正装置がオーダーメイドになるからです。2年以内に転居の可能性がある方は避けた方が良いと言えます。

ハーフリンガルの治療の流れ

ハーフリンガル矯正は以下のステップで治療を進めます。毎回少しづつ調整処置を行って行きますので3か月くらいかけて全ての矯正装置装着が完了します。

1.歯列のスキャンデータを採取し、歯科技工所にオーダーします。
2.抜歯がある場合は、適時行っていただきます。
3.下の表側装置を装着します。
4.技工所で完成した上の裏側装置を装着します。
5.歯科矯正用アンカースクリューを設置します。
6.毎回のワイヤー調整が続きます…

ハーフリンガル矯正の流れ
<スキャンデータから裏側の矯正装置を作成します>
ハーフリンガル矯正の流れ
ハーフリンガル矯正の流れ
<アンカースクリューから前歯を引きます>
ハーフリンガル矯正の流れ
<上下フィックスリテーナーを設置>
ハーフリンガル矯正の流れ

<症例概要>
主訴
:前歯の歯並び
年齢・性別:高校生女性
住まい:千葉県八千代市
症状:開咬・叢生
治療装置:ハーフリンガル(クリッピーL+クリアティ)
治療期間:2年2か月
リテーナー:上下顎クリアタイプ+フィックスタイプ
治療費用:1,200,000(+税)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
その他の副作用とリスクについて▶︎

治療費

ハーフリンガル型矯正
検査・診断料 44,000(税抜40,000)
矯正治療費1,320,000(税抜900,000)

デンタルローンを使うと月々24,200円(60回払いの場合)から治療可能です。