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インビザラインの意外な落とし穴【違和感】とは?

■日本矯正歯科学会専門医 牧野正志

マウスピース型矯正装置【インビザライン・薬機法適応外】には装着時に口が閉じれず違和感がある方が一定数いらっしゃいます。

以下マウスピース型矯正装置(薬機法適応外使用)は説明をわかりやすくするために商品名インビザラインと記載いたします。

 

 

 

 

インビザラインマウスピースはスマートトラックと呼ばれる独自特許素材で、弾性があって柔らかく装着感が非常に良いと書かれています。実際装着した患者さんも最初の2、3日は違和感があるのですが、その後は慣れて「つけている事を忘れて食事をしそうになった」なんて事もよく聞きます。

 

 

 

2週間経っても違和感がある

しかし逆のパターンもあります。大体は2週間くらい経った時に患者さんから連絡があります。それは、「口が閉まらず違和感が強くてインビザラインを半日もつけてられない」という内容です。「治療期間を快適に過ごせるというメリットで始めたのに、実際は全然辛かった」と話される方も少ないのですが一定数いらっしゃいます。「インビザライン ブログ」で検索すると様々な感想が出てきます。

 

インビザライン 合わない

<違和感が改善しないと続けられるか心配に>

 

 

当院も多くのケースを治療してきて平均3%くらいの方に起きている感じです。これらのケースを再分析したところ、マウスピース装着で違和感が出やすい人のパターンを把握できてきました。結局、インビザラインは症例のパターンで適応症があるのですが、患者さんの装着感でも適応症があるという事がわかってきました。

 

 

 

マウスピースの厚み0.5mm

インビザラインマウスピースの厚みは0.5mmほどです。正確には0.75mmの専用シートを熱で薄く引き延ばし、大体0.5mm程度になっているわけ。これを上下セットでつけると厚みは合わせて約1mmほどになります。この1mmが人によって感じ方が全然異なります。

 

<マウスピースを装着すると噛み合わせが高くなる>

 

面長でシャープなお顔立ち、上下前歯の噛み合わせが浅く出っ歯傾向の方が、高さの問題を強く訴えてくる傾向があります。このような方は顎が自体が小さく、マウスピースの厚みも影響を受けやすい方と言えます。

 

 

具体的には、奥歯が1mm高くなると下顎が口が開く方向へ強く回転しまい、口が閉じれなくなるという症状がでます。マウスピースは前歯表面の厚みも0.5mmありますから、さらに出っ歯になり口が開いたままになります。また、親知らずがきれいに生えている方もマウスピースのカバーする領域が多くなり高さが上がります。

 

 

特に【開咬】は治しやすいのですが違和感は感じやすい⬇︎

開咬はインビザライン矯正に向いているワケ

 

 

高さの違和感が出るのは、やはり顎が小さい女性の方がほとんどです。「日中に話しづらい」「夜間、口呼吸になって寝られない」など様々です。ストレス耐性が弱い方は、これだけでインビザライン矯正に疲れてしまいます。そして、2枚目のマウスピースに変えて変化があるかと思ったらあまりなく、開始して2週間前後で医院に連絡がきます。

 

 

 

対症方法はあるか?

この違和感は、奥歯の後方移動などがある場合は、ある程度進むと奥歯の高さが変わり違和感が減りますが、それは半年後くらい先です。それまで耐えられない場合は、マウスピースの後方部分をハサミでカットしてしまうという方法があります(担当医相談が必要)。要するに高く感じるのは奥歯に口が開くくさびが入っているようなイメージですから、奥歯のカバーをなくしてしまえば、少しは楽になるというわけです。

 

インビザライン カット

<自己判断では行わないでください>

 

 

 

最終的には装置変更も検討

これらをしても改善せず、半年も待てない場合は、固定式ワイヤー装置への変更を検討する必要があります。当院では、表側ワイヤー装置への変更は無償で、裏側装置への変更は差額分費用をいただき変更しております。

 

 

当院でも何人かいらっしゃいます。大切な時間を無駄にはしたくはありあませんので、諦める時はスパッと諦めた方が良いかもしれません。ただし、治療期間やアンカースクリューの必要があるなどの治療方針も変更になる可能性があります。よく確認してから、決断した方が良いと思います。

 

 

インビザライン

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