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強力に接着!バンドの役割

■まきの歯列矯正クリニック 院長 牧野正志

バンド 矯正治療

バンドとは、約0.15mm薄い金属で歯を一周くくり、しっかり歯をつかむ装置です。主にワイヤー矯正治療を行う際に使用します。

バンド装置を使用する目的

今から50年ほど前は、歯へのブラケットの接着技術はなく、矯正治療を行う場合は、全ての歯にバンドを巻く必要がありました。ですが、今では接着型のブラケットでは対応できない時のみにしかバンド装着はしなくなってきています。

バンドの内面には特殊なサンドブラスト加工により細かい凹凸があり、接着剤がしっかり着きます。ですから、矯正装置が接着しづらい部分や強固な力が必要な部分に使用します。

頭の部分の高さがなく装置接着面積の少ない歯

噛む力が強く摩耗の強い下の奥歯は、ブラケットを装着する場所が表面にありません。このような場合は、ブラケットを溶接したバンド装置を多少歯茎に押し込みながら装着する事で、矯正装置を設置しワイヤー通す事ができます。ブラケットがバンドにしっかり溶接してあるため、ちょっと硬い食べ物を噛んだくらいでは矯正装置は外れないのが良いところです。

セラミックなどでできた被せ物の歯 

メタルボンドと呼ばれるような、表面が陶材でできている被せ物が入っている る歯に矯正装置を装着する場合、十分な接着力を得る事ができません。このような歯には、陶材専用の接着液を使用しても接着力は低いため、バンドで囲んで機械的接着させます。銀の詰め物の面積が多い歯にも使用します。

固定装置など連結装置を使用する歯

奥歯を動かさないようにするリンガルアーチなどの固定装置を使用する場合は、バンドにワイヤーを直接溶接して左右両側の歯を連結します。また、急速拡大装置やヘッドギアなど、歯に強力な力をかける際も接着力の強いバンド使用します。

バンド装着前にセパレートが必要

バンドを入れるためにはセパレートと言って0.2mmほどバンド装置の隙間を作る前準備が必要です。バンドは主に6歳臼歯に装着するため、その前後にセパレートゴムをいれます。だいたい、1週間ほどで隙間が開いてきますのでその後にバンド装着が可能となります。

セパレート中は、個人差はありますが歯が動く最初の反応が起こるため2,3日痛みます。この痛みは矯正治療による歯の動きの体験版だと思っていただくと良いです。

セパレートゴムはある程度隙間が開くと自然と外れたり、かみあわせの力が強い方は切れてしまう事があります。1,2個であれば問題ありませんが、それ以上に外れてしまった場合は再度いれていただいた方が良いと思います。外れたセパレートゴムは万が一飲んでしまっても問題はありません。

まだ歯が生えそろっていないお子さんの場合はセパレートは必要ありません。前後に隣接歯がある場合に行います。

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