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【徹底比較】小児矯正でのマウスピース型矯正装置とトレーナー装置

インビザラインファーストとプレオルソの比較

マウスピース型装置は開咬・叢生・空隙歯列、トレーナー装置は上顎前突・反対咬合・過蓋咬合が適応症です。

 

 

アラインテクノロジー社が出しているマウスピース型矯正装置【インビザラインファースト】という透明なマウスピースを何枚も使用して、少しづつ歯並びを整える方法が、小児矯正にもスタートしました。当院も適応症を見て、小学生のお子さんの準備矯正に導入しております。

以下マウスピース型矯正装置(薬機法適応外使用)は説明をわかりやすくするために商品名インビザラインと記載いたします。

 

 

今まで、小児の治療にはトレーナー型装置【プレオルソ】という、上下一体型の口腔筋機能訓練も可能なタイプを使用していたのですが、これはこれで現在も使用しています。今年5月よりプレオルソXといって少しサイズが小さくなり、医院での調整の必要性が随分減りましたので、よりお子さんに使用していただきやすくなりました。

以下トレーナー型矯正装置は説明をわかりやすくするために商品名プレオルソと記載いたします。

 

 

さて、このインビザラインファーストとプレオルソですがどのように使い分けているかを説明します。どちらも噛むことで矯正力が働く仕組みになっていますが、それぞれ作用が異なります。これについて解説します。

インビザラインファーストについて…▶

 

 

 

噛む事で起こる作用が違う

基本的にインビザラインは噛むと、カバーされている奥歯に力がかかります。ですから、多少奥歯は歯茎方向に沈んでいきます。ですから、前歯がかんでいない「開咬」ケースは向いているといえます。舌が前歯を押す力もマウスピースを入れる事である程度は防ぐ事ができますので、夜間しか使用しないトレーナー型装置より効果が出やすいといえます。

 

 

開咬はインビザラインの最も適応症です↓

開咬はインビザライン矯正に向いているワケ

 

 

プレオルソの方は装着すると前歯のバイトテーブルというところを強く噛む形になりますので、こちらは前歯が歯茎方向に沈んでいきます。奥歯の方はむしろ噛まないようになりますので、歯が自然で出てこようとする萌出力で、前歯の深いかみ合わせを治すことが可能です。どちらかというと「過蓋咬合」の治療に向いています。

 

 

 

前後関係の問題にはプレオルソ

出ている前歯を後ろへの引っ込めるためには、反対側の歯並びを固定源にする必要があります。例えば、「出っ歯」のように上が出ている場合は下の歯列から、「受け口」のように下が出ている場合は上の歯列から引っ張って治します。この作用が発揮しやすいのは、上下一体型装置であるプレオルソの方になります。しかも出っ歯用(Type-I)・受け口用 (Type-II)と種類もあり効率的作用します。

 

 

一方、インビザラインファーストの場合は、MAというバイトウィング装置やエラスティックをかけて前後関係を治すという方法もあるのですが、如何せん装着しづらく、実用的ではありません。ツインブロックなどの床矯正装置と同じような作用になります。

 

 

 

個々の歯列を動かすのが得意なインビザライン

前歯にデコボコがある「叢生」や、すきっ歯「空隙歯列」などはしっかりと歯に装着できるインビザラインファーストの方が有効です。事前にコンピュータ上でシミュレーションするため、確実に動かす事ができます。また、ざっくりと歯に装着するプレオルソと異なり、捻じれがある歯並びを治すことができます。

 

 

また、スペース不足がある場合、両者の歯列拡大方法のメカニズムは全く異なります。インビザラインファーストは少し幅の大きいマウスピースに交換していくことで歯を直接動かして行くのですが、プレオルソは歯並びの拡大を阻害する頬や唇の筋肉の圧力をコントロールして間接的に歯を動かしいきます。ですので、プレオルソの方が拡大スピードは圧倒的にゆっくりになります。

 

 

 

使用時間・期間の違い

インビザラインファーストは透明でとても薄いため、見た目も目立ちづらく、装着感もとても良いのですが、装着時間は16時間以上と少々長めです。就寝時以外で学校の授業中か在宅時の使用が必要になります。また、個々の歯に合わせて作成しているのですが、歯の抜け替わりなどで突然、装置が合わなくなることもあります。その他にも少し使用しない期間があると歯列の形にあわなくなってしまいます。その度にカメラでスキャンして1か月後に治療再開となります。そして、何度でも作り直しが可能というわけではなく、治療開始から1年半以内しか再作成ができません。その後は、従来型のリテーナーが必要になります。

 

 

プレオルソは、就寝時使用になります。お口の筋力のトレーニング要素が含まれているいるため、少々違和感が強く合わないお子さんもいます。また重度の鼻閉の方の場合は、呼吸が困難で使用できないお子さんが多いです。大体、1年に1回程度新しいもの交換していく流れで永久歯列になるまでずっと使用する事ができます。

 

 

プレオルソなどのトレーナーにあるトレーニング要素↓

【比較】プレオルソと床矯正

 

 

このように、2つの装置にはそれぞれ特徴があります。ですから1つの矯正装置で全ての治療ができるという事はないのです。初診相談で審査させていただき適応症を判断する事になります。

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