こんにちは。まきの歯列矯正クリニック院長【千葉県】の牧野です。

 

春休みが近づき、そろそろお子さんの相談が増加する時期になってきました。お子さんの矯正治療は、比較的取り外し式装置が多いです。風邪や鼻閉が多い冬場は使用できないケースもありますから、春先からはちょうど始めどきと言えます。

 

治療スタートに用いた矯正装置は、当院も5年以上も経つうちに段々割合が変化しています。開業当初の頃は床矯正装置が中心でしたが、現在の主力はプレオルソです。それも小児矯正全体の73%!4人に3人近くがまず、このトレーナー装置になります。

 

 

 

健康機能にアプローチできるプレオルソ

矯正装置のトレンドにも流行り廃りがあります。5年前はまだ、上下別々の床矯正装置(拡大プレート)が主流でしたが、現在は、T4K・マイオブレース・ムーシルド、そしてプレオルソなどトレーナーと呼ばれる上下一塊型のマウスピースが増加してきています。

 

この背景には、子供の矯正治療に口呼吸や舌の位置の改善など機能的な問題へのアプローチがより重要視されるようになったからと言えます。トレーナーは歯型を必要とせず、既製品を調整して使用するというのも、素早く治療に入れる点でもメリットが高いと言えます。

 

一見、取り外し型装置で同じようなイメージであるプレオルソと床矯正装置ですが、適応症・作用・使い方、全て異なります。もちろん治り方も変わってきます。

 

 

 

プレオルソで正しい歯並びの形に

プレオルソが得意な事は、筋機能のバランスが崩れて生じるV字歯列のような歯並びの形(アーチフォーム)を修正するのが得意です。さらに、お口の中に入れて常に噛んで使うため、前歯の噛み合わせを整える事にも有効です。出っ歯(上顎前突)・深噛み(過蓋咬合)・受け口(反対咬合)が治るスピードが早いと言えます。

 

使用時間は1日8時間程度で就寝時が中心です。タングプレートやバッカルシールドと呼ばれる、口呼吸や低位舌のトレーニング構造も設置されているため、口腔筋機能改善作用も持っています。

 

このトレーニング部分の負荷に違和感があって使えないというお子さんも一定の割合でいます。この場合、最初の頃は就寝時に自分で口から取って出してしまう事が多く、起きている時間も少し使用し慣れが必要です。また、鼻閉があるとなかなか連続使用する事が難しく、耳鼻咽喉科での鼻のコントロールも必要となります。

 

 

床矯正装置

一方、床矯正装置は、拡大ネジにより歯列拡大が得意と言えます。弾線(スプリング)を設計に組み込む事で、クロスバイトと呼ばれる内側から生えてきた歯を前に押し出す事も一つの単体装置で可能です。

 

使用時間は1日12時間程度が一般的で、学校にも装着していくパターンが多いようです。拡大ネジがある場合は自宅で保護者の方が調整する事で治療が進みます。

 

装着時はフックで歯に固定するため、簡単には外せません。ですが、乳歯が抜け始めるとと維持する歯がなくなってしまい、すぐ外れるようになってしまいます。混合歯列期後期といって下の乳犬歯(平均10才程度)が抜けると、再作成もしくは使用中止になります。

 

 

症例の状態で使い分ける

プレオルソと床矯正装置は作用や使い方がが異なるため、適応症もあまりかぶってはいません。実は、どちらも選択できるというケースは少なめかもしれません。また、どちらも全ての症例をカバーしているわけではありませんので、上手く両方の装置のメリットを使っていきたいところですね。

 

⇨プレオルソについて詳しくは