ブログ

歯並びが悪いサイン!?口内炎ができやすい人

■まきの歯列矯正クリニック 院長 牧野正志

頻繁に頬を咬んで口内炎ができる場合は、シザースバイトや出っ歯など歯並びが原因の可能性があります。

口内炎の理由

レモンや醤油など食事の時に、「ズキっ」としみる口内炎。あれはイヤですよね。一度できると1週間近く治りませんし、食事が億劫になってしまいます。矯正治療中などで、矯正装置によって傷つけられた粘膜痛以外の理由の口内炎は大きく二つのパターンに分けられます。

①疲れが溜まったり胃腸など消化器を壊している時に出現し、体調に左右されるもの
②食事のとき頬の粘膜を噛んでしまい、その治癒の過程でできたもの

私も以前はよくできていたのですが、矯正治療を終えてからはパッタリ出来なくなりました。私の場合は②だったようです。この粘膜を噛んでしまう②のパターンをを咬傷と言います。

咬傷が出来やすい2つのかみ合わせ

正常に噛んでいれば、普通は咬傷というのはできません。咬傷がよくできる方にはある歯並びが関係しています。咬傷ができやすい方のかみ合わせのタイプはこの2つです。
なぜこれらが頬を噛んでしまうかというと、上下の歯の間に大きな隙間があり、食事時にそこに唇や頬の粘膜が入り込んでしまうからです。そのまま、この粘膜を巻き込んで噛んでしまい傷ができるのです。食事中に急に「イタッ!」という感じで、噛んでしまい力が強い場合は出血します。

ハサミ状咬合(シザースバイト)

<右上の奥歯が横に飛び出している>

「すれ違い咬合」とも呼びます。奥歯は本来、上下の歯は噛み合っているはずなのですが、左右にズレてしまっている状態になります。もちろん食べ物が噛めないだけでなく、頬の粘膜を巻き込んで、大きな咬傷を引き起こします。ハサミのような噛み合わせになっているという事です。

<奥歯を内側から見た様子 ハサミになっている>

多くの原因は、顎骨の奥行きが足りず奥歯の生えるスペースが足りないため起こります。頻発する場所は、親知らず以外で最後に生える第二大臼歯という一番奥の歯です。前から見て患者さんが自分で確認する事はできないので、歯科医院で指摘される事がほとんどです。軽度であれば、部分矯正で治す事も可能です。

深噛みもある出っ歯

深噛みも併発している出っ歯の場合は左右の口角あたりの下唇を良く噛みます。これは、上下の前歯の隙間に唇の粘膜が入り込む事以外に、上の犬歯が鋭く尖っている事が理由として挙げられます。

<犬歯が尖ったナイフのように唇を噛む>
この咬傷の厄介なのは、治りかけたところで、また同じ部位を噛んでしまうのです。結局ずっと治らないという事もあります。よく咬傷ができやすい方は、できる部分のかみ合わせをよく見てみてください。そして矯正治療をすることが改善の方法です。
このエントリーをはてなブックマークに追加