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消費税増税と矯正治療費

2019/10/03更新

日本矯正歯科学会専門医 牧野正志

2019年10/1より消費税が8%→10%が変更されました。矯正治療費には消費税がかかります。そこで、わかりづらい矯正治療費についての対応について説明いたします。

 

 

 

 

自由診療のみ消費税はかかる

歯科治療には保険診療と言って公的な健康保険で対応できる治療と、自由診療と言って医院側が治療費を設定し全額患者さん自己負担する治療と2つあります。矯正治療の場合は一部保険対応可能な症状を除き、基本的には自由診療になります。そして、消費税は自由診療のみにかかりますので、矯正治療を受ける患者さんにも消費税の負担が必要になります。もちろん今年の10/1からは10%で計算されます。

 

 

では、保険診療には消費税は加算されないのかというと、厳密にはそうではありません。歯科医院側にも診療のために購入しなくてはならない材料や歯科技工物に消費税が加算されるため、増税された場合、医院経費が上がるため、この部分を補う必要があります。ですが、保険診療は消費税込みの診療なのです。

 

 

これは、2年に1度の保険点数の改定で、増税がある度に診療費設定が上げ調整しています。ですからおそらく2020年の4月から保険診療費が上がると考えられます。

 

 

 

いつから消費税が10%?

「10/1に決まっている!」とおっしゃる方がいると思いますが、ここには説明が難しい、歯科医院の税務上の注意点がありますので詳しく説明をします。

 

 

車の納車の例

例えるなら新車購入時の消費税と同じです。「消費税の8%のうちに…」と、2019年8月に新車を購入契約をします。ですが、実際は、そこから自動車工場に発注をして、作成をしますので、納車は10月になる事もあります。この場合、お支払いは商品を受け渡した納車日に発生しますので、消費税は10%になります。これは、8月に前金などで一時預かり金を支払っていても同じです。

 

 

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<正確には課税される日は、陸運局で登録されてナンバーを取得した日です>

 

 

 

矯正治療の場合

矯正治療費は大きくは、基本料処置料に分かれております。基本料とは、矯正装置提供費用になります。一方、処置料とは、毎回の施術費用です。処置料の税率は簡単です。診察を受けた日が9月であれば8%、10月であれば10%です。最近では、総額制【トータルフィー】と呼ぶ基本料+処置料が一体化しているシステムが増えてきています。

 

 

 

基本料の支払日は治療が開始され、矯正装置が装着された日にちとなります。ここがポイントになります。診断をして治療契約を行った日にちではないのです。患者さんごとオーダーメイド型のマウスピース型矯正装置が主流になりつつある矯正治療も、車の納車と同じ契約・発注型サービスになります。契約の翌日に矯正装置が納品されるわけではないのです。

 

 

ですから、例えば、治療開始前の検査・診断を9月に行い治療契約をしたとしても、実際治療が開始するのが10月の場合は10%なのです。診断契約を行ったが、中々予定が立たず、治療開始までずっと期間が開いてしまった方も注意が必要です。

 

 

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<矯正装置も納品まで時間がかかる>

 

 

 

分割支払いの消費税

既に矯正治療を開始しており、まだ支払いが終わっていない分の矯正治療費についての消費税の説明です。当院にも9月末に多くの問い合わせがありました。基本料を分割支払いにした場合、各歯科医院での治療費の計上方法によって異なります。2つのパターンに別れます。

 

 

①基本料に材料明細はなく、全ての装置費と材料費が含まれている。

この場合、患者さんは未払い残額は歯科医院に借りている扱いになります。ですので、4分割だったとしたら、初回に1/4のみ患者さんはお支払いします。その時点で残りの3/4の治療費はクリニックが立て替え払いしてくれている状態です。つまり患者さんは医院から治療費を借りている状態です。この場合は、10/1以降の残額のお支払い時も消費税は8%のままで変化はありません。

 

 

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<2019年9月までに矯正治療を開始した患者さんの場合>

 

 

②基本料にそれぞれに名目があり都度計上する。

例えば、「マウスピース型装置料」などです。この場合、クリニックは治療経過期間に区切っていたり、新しい矯正装置が装着される度に、基本料が請求されます。10/1以降は消費税10%で計算されます。

 

 

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クリニックにより①と②、2つのパターンがありますが、①のタイプが主流です。今後の消費税についてはクリニックごとに対応が異なりますので確認が必要です。

 

 

デンタルローンの場合は①になります。立て替えをローン会社が、全額先に治療費を支払ってくれている状態です。お子さんの2段階矯正治療で再契約が必要な場合は、②のタイプになり10%で契約になります。

 

 

 

キャッシュレス還元は非対応

「保険適用外のいわゆる自由診療(保険医療機関以外の医療機関で行うものを含む。)についても補助対象外」という注意書きが 加盟店登録要領に記載されていたため、基本的に医療は非対応という事になっております。

 

 

ですが、従来どおりクレジットカードにポイント還元が0.5〜1.0%ついていますので、クレジットカード払い可能な歯科医院の場合はこちらで支払うと良いです。

 

 

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<基本的にはクレジットカード払いが可能ならお得なので使用した方が良い>

 

 

治療費を安くする方法についてはこちらを参考に⬇

矯正歯科治療費を安くする方法 10選

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