成人男性の矯正治療の実態
最近は、男性の方も歯列矯正をする方は増えており、治療をするメリットもあります。
成人の男性は女性より歯並びを気にしている割合は多くはありません。学生の頃は親御さんが見た目を気にして、矯正治療を行う方が多いのですが、成人の方「噛みづらい」とか「将来的な歯の持ちを良くしたい」といった内容で矯正治療を行う方の方が多いと言えます。男性はどちらかと言うと、審美的な事より機能的な事を優先する傾向があるのです。
私は以前、医療系コンサルタントをしている友人の矯正治療をした事があります。本人は、全然気になっていなかったのですが、私が見ていて前歯のでこぼこが気になったので、矯正治療を勧めました。なぜ勧めたかというと、コンサルタントという仕事は経営者と仕事をする機会が多いため、歯並びに気を使っているという点はプラスになるのではと思ったからです。
結局、最近の矯正装置は目立ちませんから、治療中もまわりから治療について指摘される事もなく、特別ビジネスでも大きなプラスもマイナスポイントもなかったというのが正直なところでした。提携している税理士さんに、ワイヤー装置が付いている事を指摘され「矯正治療をしているなんて、事業は成功しているんですね」と言われたそうです。
男性の方はどちらかと言うと、成人になって矯正治療ができるというのがステータスというイメージなのかもしれません。
どんな男性が矯正治療をしているの?
当院で矯正治療をしている男性の方で多い職業は、若手の営業職の方や、医療関係者が多いと言えます。つまり、人と対面でコミュニケーションをとらなくてはならない方です。営業においては、男性でも清潔感がある方が良く、見た目は大事ですから、少しでも歯並びを良くして、「相手に安心感を与え、自分のビジネスを伸ばす」というのが目的のようです。当院で矯正治療を受けている男性の方は、皆、自分の仕事も順調のようです。
また、これらの仕事は、自分に時間を使う裁量権がある程度あり、平日などに時間的余裕があるというのも、治療ができる理由だと考えます。治療装置も目立ちづらいマウスピース型矯正装置【インビザライン】の選択が多く、意外と皆真面目に使用してくれます。体力維持のためにジム通いしている方も多く、毎日続ける事は苦ではないようです。
男性と比較すると女性の矯正相談の多くは「できるだけ前歯を後ろに引っ込めたい」という希望が強く、前歯を下げるスペースを獲得するため小臼歯抜歯の併用が多くなります。歯の移動量が多い分治療期間は長くなりやすいです。一方、男性は逆で、元々顎も大きいですから前歯を引っ込めたいという希望は少なく、非抜歯方針で治療期間も短く終える事ができます。
成人男性の方も一度、矯正相談してみてはいかがでしょうか?