ブログ

矯正治療の終了【ブラケットオフ】

ブラケットオフの流れ

■まきの歯列矯正クリニック 院長 牧野正志

ブラケットを使ったワイヤー型矯正治療を終了する際の流れを説明します。

矯正治療を終了時期の決定

矯正治療の終了時期の決定は、担当医が噛み合わせ・歯並びを見て、当初予定したゴールに近いと判断し、患者さんも特に気になるところがない場合に向かいます。ですが、「綺麗に治ったので今日終了します」といった感じで、すぐに終了できるわけではありません。ここから1〜2か月後になります。
その理由は終了に向かうためには、リテーナーの選択や、アポイント日調整など様々な事を考慮しなくてはならないからです。

リテーナーの選択

治療終了はリテーナーが必要です。固定式もしくは取り外し式を作るにしても、事前にリテーナー用の歯型を採取しておく必要があります。医院によっては、終了前に固定式のフィックスリテーナーを設置する事もあります。リテーナーは作成までには平均1か月ほどの時間を必要とします。

また、リンガル装置など審美的装置を使用の患者さんには、医院で作るクリアタイプを作る事もあります。この場合は、装置撤去当時に作成します。この場合は、撤去の日にちは1日がかりになります。

リテーナー印象
<歯の型取りが必要になります>

終了のアポイントの設定

一番大変なのが、受付での装置撤去のアポイントの予約です。表側装置で90分、裏側装置では120分適度かかります。今まで毎月30分の予約だった方が、急にこのような時間を確保する事はとても難しくなります。普段平日昼間に来院されている方なら特に問題はありませんが、夕方や土日に通院している方の場合は、終了日は平日の昼間に来院していただく必要があります(医院の混みようによって違います)。医院側も配慮して都合を合わせてますが、患者さん側も部活動や塾をお休みしたり、有給を取っていただくなどのご協力が必要になります。

<終了に近づいたら必ず予定表を持参>

たまに、もう治療を終了できるのに、休みが取れないという事で3,4か月も装置撤を延期している患者さんもいます。ですが、期間が開きすぎると、状況によっては、矯正装置を撤去する事ができなくなる事もあります。矯正治療が終盤に近づきましたら、平日に休みが取れる日がないか、良く確認しておいた方が良いと思います。 

撤去当日

いよいよ矯正装置(ブラケット)撤去の日です。実際の流れを説明します。

まずは終了可能か確認

<審査中は終了できるかドキドキします>

まずは、担当歯科医師が、「矯正装置を撤去できるか」良く審査します。その結果問題がなければ、撤去が始まります。ですが、必ず終了できるとは限りません。歯列に空隙が残っていたり、最後の調整が予想外の歯の動きをしている場合は、急遽撤去から調整に予定が変わる事があります。10人に1人くらいの可能性でこのようなケースはあります。この場合は、2か月ほど終了が延期されます。

実は痛い!?ブラケットオフ

担当医の確認後問題がなければ、ブラケットオフを始めます。ブラケット撤去専用のプライヤーで一つづつ、ひねりの力をかけながら外します。この際、一瞬ですが歯が引っ張られるため、多少なりとも痛みが発生します。患者さんによっては、この痛みが一番辛かったという方もいるくらいです。痛みが出やすい歯というのは決まっています。歯根が細く撤去の力が強くかかりやすい前歯になります。

ブラケットにも種類があり、セラミックなどの審美系の白いブラケットの場合は、撤去時に割れてしまい、歯面に残ってしまう事もあります。この場合はタービン機器で破壊して取らなくてはならないため時間がかかります。

接着材研磨

ブラケット撤去の後の歯面には、レジンと呼ばれる歯と同じ色の接着剤が残ります。こちらは高速の研磨機で削り飛ばしていきます。歯面が削れないように、少しづつ行うため、この工程が非常に時間がかかります。削りカスをバキュームで吸いながら地道に1歯づつ行なっていきます。大体30分くらいかかります。

特にリンガルブラケットという歯の裏側にブラケットをつけていた場合は、この接着材研磨には非常に時間がかかります。表側にブラケットがついている場合の2倍近く時間がかかります。

接着剤研磨が終わった後は、歯石を取ったり、ブラシをかけながら歯面を最終研磨して仕上げていきます。ブラケットが接着していた部位に近くに虫歯を発見する事もあります。

矯正装置の撤去で使用
<ハンドピースで接着材を研磨します>

リテーナーセット

ブラケット撤去が終わったところで、リテーナーの装着に入ります。固定式のフィックスタイプは、ブラケット撤去前に接着してしまう事もあります。取り外しができるプレートタイプを調整して装着します。
リンガルブラケットの場合は、事前に歯の裏面の型取りが困難のため、撤去当日にクリアタイプを作成する事が多いです。この場合は、午前中に撤去して、午後にリテーナーセットといった流れを取る事が多くなります。

終了検査

全ての撤去過程が終了した後に、記録を取ります。写真・レントゲン・模型採取と初診時に行なったものと同じメニューになります。この資料を治療前後で比較する事で、担当医が矯正治療による歯の動きが適切に行われたかを確認します。写真などの記録は、その場で患者さんが状態を確認する事にも使われます。

終了報告

検査資料を患者さんに見てもらいながら、治療結果を確認してもらいます。毎日、歯を見ていると変化がわからなくなってきますが、治療前後の写真を見ると大きな変化がわかりやすいです。驚く方から感動して涙される方まで、、、矯正治療を完了させる事ができた患者さんの継続力は本当にすごいと毎回感じさせられます。

このエントリーをはてなブックマークに追加