骨格性の問題・先天性欠如・歯周疾患・埋伏歯・一般歯科治療を併用した難症例ケースを紹介します。一般的な治療方針を選択しないため、複雑になり治療期間も長くなる傾向にあります。必ず患者さんには、もともとの歯並びに制約があるため、理想的なゴールを目指す事はできない事をご理解の上、治療を開始していきます。地域の連携している一般歯科医院と協力して治療をおこなっていきます。

50代女性・上顎前突・マウスピース型矯正

インビラインとブリッジ治療
インビラインとブリッジ治療
インビラインとブリッジ治療
インビラインとブリッジ治療

<症例概要>
主訴
:上の前歯の前突
年齢・性別:50代女性
住まい:千葉県八千代市
症状:右下54番欠損・上顎前突・下顎右偏
治療方針:抜歯空隙閉鎖+オートローテション
補綴:右下⑦⑥5ブリッジ(一般歯科依頼)
治療装置:マウスピース型矯正装置(アライナー装置)
治療期間:1年7か月
アライナー枚数:42+31ステージ
リテーナー:上下フィックスタイプ+プレートタイプ
治療費用:990,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

【治療シミュレーション】

右下の抜歯欠損歯空隙を1歯分以上(7.5mm)開かないように設定しました。

※マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置は完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

 右下が2歯欠損しており、下の歯並びの正中も大きく右にずれているケースです。欠損部はブリッジ補綴を行う予定でしたので、スペースを開きすぎないように注意しながら上下歯列の正中線を近づけました。正中線は多少不一致が残ってしまったのですが、上の前歯も後退し、治療後は良好な歯列とかみ合わせになりました。

50代女性・開咬・マウスピース型矯正

50代・抜歯・開咬・インビザライン
50代・抜歯・開咬・インビザライン
50代・抜歯・開咬・インビザライン
50代・抜歯・開咬・インビザライン

<症例概要>
主訴
:開咬
年齢・性別:50代女性
住まい:千葉県八千代市
症状:右下5番欠損・歯肉退縮
治療方針:抜歯空隙閉鎖+オートローテション
抜歯:上左右4番・左下4番(計3本)
治療装置:マウスピース型矯正装置(アライナー装置)
治療期間:2年10か月
アライナー枚数:56+52+43+13ステージ
リテーナー:上フィックスタイプ+上下クリアタイプ
治療費用:990,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

【治療シミュレーション】

抜歯空隙閉鎖と臼歯の圧下を同時に行っていきました。実際は、1回の治療計画では開咬の改善は不十分であり、追加アライナーを3回作成して前歯を咬合させてきました。

※マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置は完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

 連携している歯科医院よりご紹介を受け開咬治療を行った患者様です。通常、ミドルエイジの矯正治療は歯の保存を考え、抜歯をしない治療方針を立てることが多いです。ですが、前歯の上下の開きが強かったことに加え、親知らずが残存していたため、抜歯を併用した矯正治療を行いました。既に歯肉退縮が多くみられるため、マウスピースの辺縁のラインなどを短めに設定し、歯茎へのダメージリスクを最小限にするデザインにしました。治療後は、アンテリアガイダンス(前歯のかみ合わせ)を作ることができました。

30代女性・大臼歯抜歯済・唇側矯正

大臼歯抜歯・矯正
大臼歯抜歯・矯正
大臼歯抜歯・矯正
大臼歯抜歯・矯正

<症例概要>
主訴
:出っ歯
年齢・性別:30代女性
住まい:千葉県八千代市
症状:左上6番欠損・上顎前突・過蓋咬合
治療方針:抜歯空隙閉鎖
抜歯:右上5番(計1本)
治療装置:唇側矯正装置
固定装置:歯科矯正用アンカースクリュー
治療期間:3年6か月
リテーナー:上下フィックスタイプ+プレートタイプタイプ
治療費用:968,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

 虫歯で左上大臼歯(6番)を抜歯してしまっている状態です。抜歯部位はブリッジ治療を検討していたのですが、矯正治療もしたいということで当院に来られました。6番の抜歯あとは、ふだん出っ歯の矯正治療抜歯をする小臼歯の1.5倍近くの空隙があります。よって歯科矯正用アンカースクリューを使用してゆっくりとつめていきました。治療期間も1.5倍かかりましたが、しっかりと隙間と閉じることができました。

20代女性・乳歯温存・マウスピース型矯正装置・抜歯あり

乳歯残存・インビザライン治療例
乳歯残存・インビザライン治療例
乳歯残存・インビザライン治療例
乳歯残存・インビザライン治療例

z<症例概要>
主訴
:ガタガタ・正中線のズレ
年齢・性別:20代女性
住まい:千葉県船橋市
症状:左下5番欠損・左下乳歯残存・下顎左偏・上下顎叢生・上下顎前突
治療方針:左下乳歯温存・抜歯空隙閉鎖
抜歯:上左右4番・左下5番(計3本)
治療装置:マウスピース型矯正装置(アライナー装置)
治療期間:2年7か月
アライナー枚数:55+26+33ステージ
リテーナー:上フィックスタイプ+上下クリアタイプ
治療費用:990,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用


【治療シミュレーション】

左下の乳歯は、歯根吸収を防ぐためほとんど動かさず、IPRのみ加え少しサイズを小さくして並べました。

※マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置は完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

 本来は永久歯がない左下の乳歯は抜歯して隙間を閉じていきたいところなのです。ですが、「乳歯が大きい」「乳歯の根が残っている」ということから、左側にずれている下の歯並びの正中線を合わせやすい方針をとるため乳歯は温存という形を取りました。このようにあえて乳歯を温存する方針をとる場合もあります。

20代女性・ガミースマイル・先天性欠如歯・抜歯あり

ガミースマイル・過蓋咬合症例
ガミースマイル・過蓋咬合症例
ガミースマイル・過蓋咬合症例
ガミースマイル・過蓋咬合症例

<症例概要>
主訴
:前歯の歯並び
年齢・性別:20代女性
住まい:千葉県千葉市
症状:左上側切歯・叢生・ガミースマイル
治療方針:抜歯空隙閉鎖・上顎前歯圧下
治療装置:唇側矯正装置
固定装置:歯科矯正用アンカースクリュー(上顎前歯部x2)
抜歯:右上2番・左上5番(計3本)
治療期間:2年10か月
リテーナー:上下プレートタイプ+フィックスタイプ
治療費用:968,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

 前歯に先天性欠損歯があり排列が難しいところに、歯茎の露出が多いガミースマイルの改善も必要なケースになります。上の前歯に歯科矯正用アンカースクリューを設置し、前歯をゆっくりと持ち上げながら抜歯空隙を閉鎖しました。
 右上の前歯を抜歯した部分には隙間がある程度閉じるまで仮歯をワイヤー矯正装置に設置して治療中の審美性にも配慮いたしました。

20代女性・非対称・クロスバイト・唇側矯正・抜歯あり

骨格偏位・骨格非対称・矯正治療
骨格偏位・骨格非対称・矯正治療
骨格偏位・骨格非対称・矯正治療
骨格偏位・骨格非対称・矯正治療

<症例概要>
主訴
:前歯のかみあわせ
年齢・性別:20代女性
住まい:千葉県八千代市
症状:右上第二小臼歯欠損・叢生・下顎右偏による正中線のずれ
治療方針:抜歯空隙閉鎖
治療装置:唇側矯正装置
固定装置:ナンスホールディングアーチ
抜歯:右下2番・左上5番(計2本)
治療期間:1年11か月
リテーナー:上下プレートタイプ+フィックスタイプ
治療費用:968,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

 下あごの骨格的な左右非対称があり、上下の正中線がずれている難しい歯並びです。そこで、右下2番を抜歯し下の歯列をあえて右側に回し、左下の1番と2番の間を下の歯列の正中線を設定しました。左上は八重歯の治すためのスペースを作るため、治療歯である5番を抜歯しています。前歯を抜歯する際は、患者さんも何となく目立ちそうで不安になりますが、半年くらいで抜歯した隙間はなくなってしまいます。
 治療後は正中線をカモフラージュしているとは、誰も気が付きません。治療期間も2年以内と、結果的には良い治療方針の選択であったと言えます。

30代女性・先天性欠如歯・シザーズバイト・マウスピース型矯正装置

インビザライン・乳歯抜歯治療例
インビザライン・乳歯抜歯治療例
インビザライン・乳歯抜歯治療例
インビザライン・乳歯抜歯治療例

<症例概要>
主訴
:奥歯のかみ合わせが悪い・乳歯が残っている
年齢・性別:30代女性
住まい:千葉県船橋市
症状:左上乳歯(E)残存・左上5番欠損・左側シザーズバイト
治療方針:乳歯抜歯空隙閉鎖・左下歯列後方移動・IPR
抜歯:左上乳臼歯(E)
固定装置:歯科矯正用アンカースクリュー(左上x1本)
治療装置:マウスピース型矯正装置(アライナー装置)
治療期間:2年2か月
アライナー枚数:67+39+23ステージ
リテーナー:上下クリアタイプ
治療費用:990,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

【治療シミュレーション】

左上の奥歯をゆっくり前方移動し、乳歯抜歯したスペースを閉じていく計画です。

※マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置は完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

 先天性欠損があり乳歯が残存している部位は、抜歯してスペースを閉じてほしいという希望は多いです。これは、ブリッジやインプラントで歯を補う必要がなくなることが理由です。
 このケースのように上の先天性欠損の場合は、割と上手く後方歯を前方移動させて乳歯抜歯スペースを閉じることができます。前方に引くための固定源としてアンカースクリューを併用しています。ただし下の永久歯欠損の場合は上手くいかないことがあります。

大学生男子・歯肉退縮・マウスピース型矯正装置・抜歯あり

歯肉退縮治療・インビザライン
歯肉退縮治療・インビザライン
歯肉退縮治療・インビザライン
歯肉退縮治療・インビザライン

<症例概要>
主訴
:前歯の歯並び・噛み合わせ
年齢・性別:大学生男性
住まい:千葉県八千代市
症状:重度叢生・前歯部クロスバイト・歯肉退縮
治療方針:抜歯空隙閉鎖・ストリッピング
抜歯:上下第一小臼歯(計4本)
治療装置:マウスピース型矯正装置(アライナー装置)
アライナー枚数:46+46+40ステージ
リテーナー:上下フィックスタイプ+プレートタイプ
治療費用:990,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

 前歯のでこぼこが強いだけでなく、はみ出した下の前歯に歯茎の退縮がみられる症例です。下の前歯を抜歯して歯を並べる治療方針もあったのですが、大きなブラックトライアングルが発生するリスクが高く審美的に良くないと判断して、通法の上下小臼歯抜歯を選択しました。
 歯茎が下がっている下の前歯には「リンガルルートトルク」と言って、歯根だけ歯茎の中に戻す力を大きくかけています。
 年齢や条件もありますが、このようにマウスピース型矯正装置は1歯だけの歯肉退縮であれば、回復させる事ができる事があります。治療後は、見た目も噛み合わせも歯茎の状態も全て改善でき、患者さんも喜んでいただけました。

30代女性・受け口・先天性欠如歯・マウスピース型矯正装置・抜歯あり

インビザライン・重度反対咬合
インビザライン・重度反対咬合
インビザライン・重度反対咬合

<症例概要>
主訴
:受け口・ガタガタ
年齢・性別:30代女性
住まい:千葉県印西市
症状:右上第二小臼歯欠損・骨格性下顎前突・下顎右偏・臼歯部交叉咬合・上下顎叢生
治療方針:左側抜歯空隙閉鎖・右下後方移動・IPR
抜歯:左上5番・左下4番(計2本)
治療装置:マウスピース型矯正装置(アライナー装置)
治療期間:2年6か月
アライナー枚数:54+42+22+18ステージ
リテーナー:上フィックスタイプ+上下クリアタイプ
治療費用:990,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

【治療シミュレーション】

変則的ですが左側のみ抜歯し、でこぼこと受け口、正中線の不一致を改善する計画です。

※マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置は完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

 骨格性の受け口と非対称がある非常に難しいケースです。患者さんにはワイヤー矯正装置の併用する可能性が高いことを説明した上でマウスピース型矯正装置を使用しています。抜歯も左側だけというかなり変則的な治療計画でしたが、無事マウスピース型装置のみで治療を終えることができました。

20代女性・先天性欠如歯・マウスピース型矯正装置・抜歯あり

インビザライン・乳歯抜歯治療例
インビザライン・乳歯抜歯治療例
インビザライン・乳歯抜歯治療例

<症例概要>
主訴
:前歯の歯並び
年齢・性別:20代女性
住まい:千葉県千葉市
症状:右上乳歯(C)残存・左上2番欠損
治療方針:抜歯空隙閉鎖による正中線の一致・IPR
抜歯:右上乳歯(C)・左上4番(計2本)
治療装置:マウスピース型矯正装置(アライナー装置)
治療期間:1年6か月
アライナー枚数:54+23ステージ
リテーナー:上下クリアタイプ
治療費用:990,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

【治療シミュレーション】

抜歯した空隙を利用して上下の歯並びの中心を揃える治療方針です。

※マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置は完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

片側の前歯のみ先天性欠如歯がある場合は、3本の前歯で歯並びを上手く作らなくてはなりません。右上の犬歯は、少し尖っている部分を研磨する事で違和感なく並べる事ができました。治療後は左右対称に見えるかと思います。

20代女性・反対咬合・先天性欠如歯・埋伏歯残存・マウスピース型矯正装置

インビザライン・乳歯抜歯治療例
インビザライン・乳歯抜歯治療例
インビザライン・乳歯抜歯治療例
インビザライン・乳歯抜歯治療例

<症例概要>
主訴
:前歯の噛み合わせ
年齢・性別:20代女性
住まい:千葉県千葉市
症状:左上乳歯(BC)残存・左上犬歯埋伏・上左右2番欠損
治療方針:・左上乳歯(C)温存・下顎後方移動+IPR
抜歯:左上乳歯(B)
治療装置:マウスピース型矯正装置(アライナー装置)
治療期間:1年8か月
アライナー枚数:49+35ステージ
リテーナー:下フィックスタイプ+上下プレートタイプ
治療費用:990,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

【治療シミュレーション】

下の歯列をIPRを行いながら後方に移動させ反対咬合を治します。III級ゴムを使用します。

※マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置は完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

 先天性欠損・埋伏歯・乳歯残存と歯の数の問題が全て揃ってしまっているケースです。ふつうは乳歯と埋伏犬歯を抜歯してインプラント補綴を行うところですが、患者さんはできるだけ外科的侵襲を減らしたいという希望でしたので、どちらも残す治療計画にしました。もちろん、反対咬合になっている前歯の噛み合わせも治しています。
 矯正治療中は温存した乳歯に動揺が出ていたため少し心配したのですが、治療後は治まりレントゲンで歯根も十分確認できました。

30代女性・先欠歯・ハーフリンガル・犬歯抜歯

<症例概要>
主訴
:前歯の歯並び
年齢・性別:30代女性
住まい:千葉県佐倉市
症状:叢生・左下2番先天性欠如・歯肉退縮
治療方針:抜歯空隙の閉鎖(最大固定)
治療装置:ハーフリンガル(上のみ裏側装置)
抜歯:左下1番・上顎両側犬歯(計3本)
治療期間:1年10か月
リテーナー:上下フィックスタイプ+プレートタイプ+クリアタイプ
治療費用:1,495,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

 下の前歯の先天性欠如歯に加え、全体的に歯肉退縮が認められるケースです。叢生を解消するために、一般的には矯正治療の抜歯対象ではない犬歯や前歯を抜歯して治療を行いました。治療結果は上手くカモフラージュする事ができました。このように、成人の矯正治療は歯のダメージも考慮して抜歯部位を検討する事があります。

40代女性・矮小歯補綴治療・マウスピース型矯正装置

インビザライン・矮小歯補綴
インビザライン・矮小歯補綴
インビザライン・矮小歯補綴

<症例概要>
主訴
:前歯の歯並び
年齢・性別:40代女性
住まい:千葉県千葉市
症状:右上第二小臼歯先天性欠如・左上犬歯埋伏・叢生・矮小歯
治療方針:下顎後方移動・ストリッピング
治療後処置:上顎側切歯歯冠補綴
治療装置:マウスピース型矯正装置(アライナー装置)
アライナー枚数:60+18+15ステージ
治療期間:2年
リテーナー:上下プレートタイプ+下フィックスタイプ
治療費用:990,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

 上の歯並びは先天性欠如歯と埋伏歯があり2本歯が少ない状況でした。一方、下の歯列は歯の数が多いため不揃いがあり、顎間ゴムを使用して後方移動させました。埋伏歯に関しては特に歯の移動の邪魔にならないため抜歯はせずそのままにしています。
 治療後は歯のサイズが小さい前歯2本をかかりつけの歯科医院で、被せ物を設置し調整していただきました。

30代女性・先天性欠如4歯・唇側矯正

5番先欠歯・矯正治療
5番先欠歯・矯正治療
5番先欠歯・矯正治療

<症例概要>
主訴
:口元の突出・乳歯の残存
年齢・性別:30代女性
住まい:千葉県八千代市
症状:上下第二小臼歯先天性欠如・乳歯晩期残存・上下顎前突
治療方針:抜歯空隙閉鎖
治療装置:唇側矯正装置
固定源:下顎圧下アーチ
抜歯:上下乳臼歯(計4本)
治療期間:2年10か月
リテーナー:上下プレートタイプ+下フィックスタイプ
治療費用:964,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

 上下とも前から数えて5番目の歯が先天的欠損しているケースです。もともと口元が前方に突出している傾向にあったため、残存している乳歯を抜歯して前歯を後方に引っ込める治療を行いました。
 乳臼歯は本来あるべき永久歯よりサイズが大きい傾向にあり、抜歯後の空隙閉鎖には通常より時間がかかります。下のワイヤーを2重にして少し強めの力をかけて治療期間の短縮を計画したのですが3年弱かかりました。
 奥歯の先欠歯の抜歯矯正治療は、一般的な小臼歯抜歯矯正と比較して治療期間がかかる傾向になります。

20代女性・重度叢生・マウスピース型矯正装置・抜歯あり

インビザライン・重度叢生治療例
インビザライン・重度叢生治療例
インビザライン・重度叢生治療例

<症例概要>
主訴
:八重歯
年齢・性別:20代女性
住まい:千葉県佐倉市
症状:上下顎重度叢生・開咬・臼歯部クロスバイト・正中線のズレ・下側後退
治療方針:抜歯空隙閉鎖・下顎遠心移動・IPR
抜歯:上顎犬歯・下顎親知らず(計4本)
治療装置:マウスピース型矯正装置(アライナー装置)
治療期間:1年11か月
アライナー枚数:45+31+17ステージ
リテーナー:上下フィックスタイプ+クリアタイプ
治療費用:990,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

 八重歯の矯正は前から4番目の小臼歯を抜歯するのが一般的ですが、歯肉退縮の量と治療期間の短縮を考え、八重歯になっている犬歯を抜歯しました。下も小臼歯を抜歯したかったのですが出っ歯傾向がある事を考慮し、下の前歯が後に引っ込みすぎないよう親知らずを抜歯し、後方移動方針を選択しました。

 このように抜歯する歯の選択や治療方針を工夫する事で難しい症例も、マウスピース型矯正装置を使用し2年以内の治療期間を終える事ができました。

20代女性・下顎先欠歯・マウスピース型矯正装置・抜歯あり

インビザライン・先欠歯・抜歯治療例
インビザライン・先欠歯・抜歯治療例
インビザライン・先欠歯・抜歯治療例

<症例概要>
主訴
:八重歯
年齢・性別:20代女性
住まい:千葉県佐倉市
症状:前歯部クロスバイト・正中線のズレ・下側切歯2本欠損
治療方針:抜歯空隙閉鎖・ストリッピング
抜歯:上第一小臼歯(計2本)
治療装置:マウスピース型矯正装置(アライナー装置)
治療期間:1年10か月
アライナー枚数:35+28+20ステージ
リテーナー:上フィックスタイプ+上下プレートタイプ
治療費用:990,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

 下の前歯が2本、先天的に欠如している方です。正常な数がある上の歯並びは、並ぶ隙間が足りずでこぼこになっています。上の前から4番目の歯を2本減らして上下の歯の本数を合わせ、きっちり正中線も合わせる事ができました。

高校生女子・先天性欠如歯・矮小歯・マウスピース型矯正・乳歯抜歯

矮小歯・先天性欠如歯

<症例概要>
主訴
:八重歯
年齢・性別:高校生女性
住まい:千葉県八千代市
症状:左上2番先天性欠如・左上乳犬歯晩期残存・右上2番矮小歯・叢生
治療方針:左上臼歯部前方移動・ストリッピング
治療装置:唇側矯正装置→マウスピース型矯正装置(アライナー装置)
固定源:歯科矯正用アンカスクリュー(左上奥歯x1)
抜歯:左上乳犬歯
治療期間:2年6か月
リテーナー:上下プクリアタイプ+下フィックスタイプ
治療費用:990,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

 左上の側切歯が欠如しているケースです。左側を変則的に犬歯をそのまま前歯に配列しました。矮小歯である右側の2番目の歯も、提携の歯科医院でダイレクトボンディングをしていただき、不自然な感じはなくなりました。また、長くは持たない乳歯は抜歯し、その隙間は全て奥歯を前方に移動させています。これにより将来的に乳歯を失った場合に、インプラント治療などを受ける必要がなくなりました。

 最初は歯根を動かしやすいワイヤー型装置を使用し、その後に隙間を閉じやすいマウスピース型装置に変更しました。

小学生高学年男子・先天性欠如歯・2段階治療・唇側矯正装置・抜歯あり

<症例概要>
主訴
:左下永久歯がない
年齢・性別:11歳男子
住まい:千葉県船橋市
症状:左下5番先天性欠如・過蓋咬合
治療方針:上顎後方移動・抜歯空隙閉鎖(中等度の固定)
1期治療装置:ヘッドギア
2期治療装置:唇側矯正装置・圧下アーチ
抜歯:上第一小臼歯・右下第二小臼歯・左下第二乳臼歯(計4本)
準備矯正治療期間:6か月
本格矯正治療期間:2年7か月
リテーナー:上プレートタイプ+下フィックスタイプ
治療費用:964,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

 レントゲンで左下乳歯の下に永久歯の種がなかったケースです。先天性欠如歯がある場合は非常に治療計画は難しくなります。乳歯を温存しておく計画もありますが、永久歯と異なり根も短く20代以降に必ず失ってしまいます。その際は、インプラントなどの欠損補綴を計画しなくてはならなくなります。乳歯を抜歯する計画の場合は、歯列上下左右対称にするために、その他の小臼歯の抜歯が必要になってしまいます。さらに、下の5番目の歯が欠損の場合は、上の乳歯の大きさが大きく、その後のスペースを閉じる事には長期の期間を要してしまいます。

 以上の説明をした上で小児用矯正装置バイオネーターを使用しながら、治療方針を検討し、欠損歯喪失による将来的な治療頻度のリスクを避けるために抜歯方針にて矯正治療を行いました。治療開始が小学生という事で歯の動きは良い方でしたが、それでも長期の期間を要しました。

矯正歯科治療に伴うリスクや副作用について

① 治療開始直後は矯正装置による不快感、痛み等があります。1、2 週間以内で慣れることが多いです。
② 歯の動き方には個人差があります。予想された治療期間が延長する可能性があります。
③ 矯正装置の使用、管理、定期的な通院など、矯正治療には患者さんの協力が治療結果や治療期間に影響します。
④ 治療中は、むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が発見されることもあります。
⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきが下がることがあります。
⑥ ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
⑦ ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
⑧ 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
⑨ 治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
⑩ 治療中に状況が変わり、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
⑪ 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
⑫ 矯正装置を誤飲する可能性があります。
⑬ 矯正装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
⑭ 治療終了後、リテーナーを指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
⑮ 治療終了後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
⑯ 10代のあごの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
⑰ 治療後に親知らずの影響で歯並びが変化することがあります。。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
⑱ 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
※その他の副作用とリスクについて▶︎