過蓋咬合症例集・矯正治療例

「前歯の深噛み」は専門的には「過蓋咬合」と言い、一見良い歯並びに見えても、前歯が噛み込み過ぎている状態になります。奥歯で噛んだ状態で下の前歯の露出面積が狭く、時には下の前歯が上の歯茎を噛んでいる事もあります。基本的には、食事時に前歯を上手く使用する事ができません。さらに食いしばりや歯ぎしりが強い方が多いため、奥歯がすり減ってしまっている事が多いです。この状態は奥歯に大きな負担がかかっており、これにさらに食いしばりや歯ぎしりの力がかかると、どんどん奥歯が削れていきます。

また、インサイザルカーブと呼ばれる前歯の先端のラインがきつすぎる傾向にあります。ウサギのように前歯2本だけ下の伸びているため「ラビッティング」とも呼びます。審美的改善のためにも上の前歯を上方に持ち上げる「圧下」という移動が必要になります。

<治療前後のインサイザルカーブの変化、詳細は下症例参照>

治療方法は、奥歯をおこして噛み合わせの高さを上げるか、上下前歯を歯茎方向に沈めます。歯根の移動量が多く、治療に期間がかかる事も多い治療方法と言えます。

20代女性・ハーフリンガル・抜歯あり

<症例概要>
主訴
:前歯のでこぼこ
年齢・性別:20代女性
住まい:千葉県船橋市
症状:過蓋咬合・叢生・上顎前突
治療方針:抜歯空隙の閉鎖(最大固定)
治療装置:ハーフリンガル(クリッピーL+クリアティ)
固定装置:口蓋側壁アンカースクリューx2
抜歯:上下左右第一小臼歯(計4本)
治療期間:3年1か月
リテーナー:上下フィックスタイプ+プレートタイプ+クリアタイプ
治療費用:1,200,000(+税)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮

過蓋咬合の抜歯症例は、マウスピース型矯正装置や上下の裏側装置での矯正治療は非常に難易度が高くなります。そこで上だけ裏側装置を使用したハーフリンガルにする事で、前歯のかみ合わせのコントロールを行いました。治療期間はかかりましたが、無事矯正治療を終える事ができました。

30代女性・アンカースクリュー・マウスピース型装置・抜歯あり

<症例概要>
主訴前歯が出ている
年齢・性別:30代女性
住まい:千葉県八千代市
症状:過蓋咬合・上顎前突・小臼歯3本抜歯した矯正経験あり
治療方針:上下顎前歯圧下・抜歯空隙閉鎖
治療装置:商品名(インビザライン・薬機法適応外)・顎間ゴム
固定装置:前歯部アンカースクリューx2
抜歯:右上第一小臼歯抜歯
治療期間:2年4か月
アライナー枚数:78+36+13
リテーナー:上下クリアタイプ+フィックスタイプ
治療費用:900,000(+税)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮

※マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置は完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

下の前歯がかぶさり具合が強く、重度の過蓋咬合です。さらに前歯を後ろに引くために抜歯も必要であり難易度はかなり高いケースです。念の為に患者さんにはブラケット矯正治療を併用させていただく可能性も説明して治療を開始いたしました。
アンカースクリューを上あごの歯肉に設置し、ゴムで前歯を上方牽引した事が功を奏し何とかマウスピース型矯正装置のみで治療を完了させる事ができました。

※インビザライングローバルギャラリーに掲載されております。

20代女性・マウスピース型装置

過蓋咬合・インビザライン治療例
過蓋咬合・インビザライン治療例
過蓋咬合・インビザライン治療例
過蓋咬合・インビザライン治療例

<症例概要>
主訴叢生
年齢・性別:20代女性
住まい:千葉県佐倉市
症状:過蓋咬合・下顎叢生
治療方針:上下顎前歯圧下・抜歯空隙閉鎖
治療装置:商品名(インビザライン・薬機法適応外)・顎間ゴム
治療期間:1年2か月
アライナー枚数:21+16
リテーナー:上下クリアタイプ+フィックスタイプ
治療費用:900,000(+税)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮

※マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置は完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

下の前歯にでこぼこがあり、過蓋咬合が歯並びの拡大で比較的簡単に改善できるケースでした。ストリッピングを行うことでブラックトライアングルが発生することを抑えています。

20代女性・マウスピース型装置・アンカースクリュー

過蓋咬合・インビザライン治療例
過蓋咬合・インビザライン治療例
過蓋咬合・インビザライン治療例
過蓋咬合・インビザライン治療例

<症例概要>
主訴:八重歯
年齢・性別:20代女性
住まい:千葉県八千代市
症状:過蓋咬合・叢生・左側上下第二大臼歯欠損
治療方針:上顎前歯圧下・上顎遠心移動・ストリッピング
治療装置:商品名(インビザライン・薬機法適応外)・顎間ゴム
固定装置:前歯部アンカースクリューx2
治療期間:1年7か月
アライナー枚数:56+25
リテーナー:上下クリアタイプ+フィックスタイプ
治療費用:900,000(+税)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮

※マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置は完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

上の前歯が内側に倒れている事で前歯の噛み合わせが深い状態になっているケースです。歯科矯正用アンカースクリューを使用する事で正しい噛み合わせに、安全に短期間でもっていく事ができました。

20代女性・マウスピース型装置・ガミースマイル・抜歯

ガミースマイル・インビザライン治療例
ガミースマイル・インビザライン治療例
ガミースマイル・インビザライン治療例
ガミースマイル・インビザライン治療例

<症例概要>
主訴:上の前歯の歯並び・歯茎が笑うと見える
年齢・性別:20代女性(大学生)
住まい:千葉県八千代市
症状:過蓋咬合・叢生・ガミースマイル・右7番シザースバイト
治療方針:抜歯空隙閉鎖・上顎前歯圧下・下顎前歯前方傾斜・ストリッピング
抜歯:右上第二小臼歯(計1本)
治療装置:商品名(インビザライン・薬機法適応外)・顎間ゴム
固定装置:前歯部アンカースクリューx2
治療期間:1年7か月
アライナー枚数:55+23+25ステージ
リテーナー:上下プレートタイプ+フィックスタイプ
治療費用:900,000(+税)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮

※マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置は完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

マウスピース型矯正装置【インビザライン※】では、「圧下」と呼ばれる垂直的に歯を持ち上げる事と、抜歯空隙の閉鎖を同時に行う事は通常難しいと言われいます。ですから、過蓋咬合の抜歯症例はマウスピース型矯正装置の非適応症の一つになります。今回は、アンカースクリューを固定源にアライナーに直接エラスティックをかける事で、この難しい前歯の動きを達成させる事ができました。患者さんが気にされていたガミースマイルも多少改善し、良好な治療結果を得る事ができました。また、本治療方法は誰も行なった事がない治療方針のため。治療開始前にその趣旨を説明しております。

20代女性・表側装置・ガミースマイル抜歯

アンカースクリュー・ガミースマイル治療例
アンカースクリュー・ガミースマイル治療例
アンカースクリュー・ガミースマイル治療例
アンカースクリュー・ガミースマイル治療例

<症例概要>
主訴:出っ歯
年齢・性別:20代女性
住まい:千葉県船橋市
症状:過蓋咬合・上顎前突・ガミースマイル
方針:抜歯空隙閉鎖(中等度固定)・上顎前歯圧下
治療装置:商品名(クリアティ)
固定装置:前歯部アンカースクリューx2
抜歯:上第一小臼歯・下第二小臼歯(計4本)
治療期間:2年10か月
リテーナー:上下プレートタイプ
治療費用:820,000(+税)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮

出っ歯と笑った時に歯茎が見える事の改善を希望されて矯正治療を行いました。思いっきり笑うと歯茎が全開で見える状態を「ガミースマイル(ガミーフェイス)」とも言います。このような状態の場合、女性は少し恥ずかしいという事で口を手で隠してしまう方が多いようです。ガミースマイルの原因は、上の前歯の位置が正常より前方・下方に位置しているという歯列の問題以外に、上顎骨の位置という骨格の問題や、上唇の長さという軟組織の問題もあります。この中で、矯正治療で治療ができるのは歯列の問題だけになります。ですので、矯正治療で治せる適応症というものがあります。

上の前歯を歯茎が見えないように上方に持ち上げるには、何か固定源が必要です。ここで、活躍するのがアンカースクリュー(インプラントアンカー)になります。このケースは前歯の歯茎にアンカースクリューを設置する事、一気に直接、前歯を持ち上げる事に成功しました。小臼歯抜歯も併用していますので、前歯も後ろに引っ込み、理想的なスマイルになりました。

高校生女子・マウスピース型装置

過蓋咬合・インビザライン治療例
過蓋咬合・インビザライン治療例
過蓋咬合・インビザライン治療例
過蓋咬合・インビザライン治療例

<症例概要>
主訴:上の前歯の歯並び
年齢・性別:15歳女子(高校生)
住まい:千葉県佐倉市
症状:過蓋咬合・叢生
治療方針:上下顎前歯前方傾斜・ストリッピング
治療装置:商品名(インビザライン・薬機法適応外)・顎間ゴム
治療期間:11か月
アライナー枚数:17+11ステージ
リテーナー:上プレートタイプ・下フィックスタイプ
治療費用:900,000(+税)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮

※マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置は完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

過蓋咬合のケースです。マウスピース型矯正装置【インビザライン・薬機法対象外※】を使用し、非抜歯にて治療を行いました。途中から顎間ゴムも使用して、噛み合わせの仕上がりも問題ありません。マウスピース矯正はケースによっては従来型の矯正治療より早く終える事ができる事もあります。「早く」「痛くなく」なら「目立たない」という理由以外にマウスピース装置を選択するメリットはありますよね。

大学生女性・マウスピース型装置

Deep bite, Crowding, U: Distalization, Teen, Invisalign

<症例概要>
主訴:上下のでこぼこ
年齢・性別:18歳女性(大学生)
住まい:千葉県八千代市
症状:過蓋咬合・叢生
治療方針:上顎遠心移動・ストリッピング・下顎唇側傾斜移動
治療装置:商品名(インビザライン・薬機法適応外※)・顎間ゴム
治療期間:1年7か月
アライナー枚数:56+18ステージ
リテーナー:上下フィックスタイプ+クリアタイプ
治療費用:900,000(+税)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮

※マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置は完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。

過蓋咬合の典型パターンです。上の前歯が前に突出し、下の前歯が後ろに押し込まれでこぼこがあります。マウスピース型矯正装置【インビザライン・薬機法対症外※】の治療計画に上の歯の裏側にバイトランプを設置し、奥歯にエラスティックをかける事で効率よく、改善する事ができました。

20代女性・正中線のズレ・表側装置

Deep bite, Maxillary protrusion, Extraction, Adult, Bracket

<症例概要>
主訴:出っ歯
年齢・性別:20代女性
住まい:千葉県八千代市
症状:過蓋咬合・上顎前突
治療方針:抜歯空隙閉鎖(中等度固定)・上下前歯圧下
治療装置:商品名(クリアティ)
固定装置:ナンスホールディングアーチ
抜歯:上顎両側第一小臼歯・左下第一小臼歯(計3本)
治療期間:2年6か月
リテーナー:上プレートタイプ+下フィックスタイプ
治療費用:820,000(+税)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮

上顎前突と正中線のズレの改善のために、上は左右、下は左のみ小臼歯を抜歯しました。左右対称の抜歯しない事で、逆に上下のセンターラインを一致させる事ができました。過蓋咬合の改善には時間を要しました。

小学生女子・2段階治療・表側装置

Deep bite, Class II, Head gear, kids, Bracket

<症例概要>
主訴:八重歯
年齢・性別:20代女性
住まい:11歳(小学生高学年)
症状:過蓋咬合・叢生
治療方針:上顎歯列後方移動・下顎前歯圧下
治療装置:商品名(クリアティ)・ヘッドギア
治療期間:1年8か月
リテーナー:上プレートタイプ・下フィックスタイプ
治療費用:820,000(+税)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮

見た目はあまり気にならないが、前歯で噛めないのが「深咬み」。専門的には「過蓋咬合」と言います。小学生高学年から本格矯正を始めると治療期間は2年はかかりません。

小学生低学年女子・1期治療のみ・小児用トレーナー装置

<症例概要>
主訴:噛み合わせが深い
年齢・性別:8歳女子
住まい:千葉県八千代市
症状:過蓋咬合・上顎前突
治療方針:上顎前歯圧下・下顎前歯前方傾斜
治療装置:トレーナー型装置【プレオルソ Type Is Hard
管理期間:2年6か月
リテーナー:なし
治療費用:400,000(+税)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮

下の前が完全に見えない過蓋咬合です。口呼吸も併発しており口唇の突出も見られます。このようなケースは機能的改善効果もあるプレオルソが効果を発揮します。前歯の噛み合わせ改善後も使用頻度を落としながらプレオルソは使用し続ける事で、正しい位置に生え変わります。口唇に筋力がつき、横顔も引き締まりました。

矯正歯科治療に伴うリスクや副作用について

① 治療開始直後は矯正装置による不快感、痛み等があります。1、2 週間以内で慣れることが多いです。
② 歯の動き方には個人差があります。予想された治療期間が延長する可能性があります。
③ 矯正装置の使用、管理、定期的な通院など、矯正治療には患者さんの協力が治療結果や治療期間に影響します。
④ 治療中は、むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が発見されることもあります。
⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきが下がることがあります。
⑥ ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
⑦ ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
⑧ 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
⑨ 治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
⑩ 治療中に状況が変わり、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
⑪ 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
⑫ 矯正装置を誤飲する可能性があります。
⑬ 矯正装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
⑭ 治療終了後、リテーナーを指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
⑮ 治療終了後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
⑯ 10代のあごの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
⑰ 治療後に親知らずの影響で歯並びが変化することがあります。。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
⑱ 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
※その他の副作用とリスクについて▶︎