クラシックな唇側(歯の表側)装置を使用した症例です。アナログですが、矯正歯科医師の技術が最も反映される治療方法になります。

 当院では、目立ちにくい審美ブラケットを使用しています。針金から全ての矯正装置を真っ白する事はできないのですが、以前ほどは目立ちません。ブラケット装置は全て永久歯に接着させますので、永久歯列が完成する12歳以降の患者さんに使用します。

 唇側矯正装置の特徴は奥歯の固定力が強く、小臼歯抜歯を併用して前歯を大きく後ろに引く事ができるのが特徴です。重度の口ゴボケースなどの場合は表側矯正治療を推奨します。マウスピース型矯正装置で上手くいかなかったケースも表側ワイヤー装置を推奨します。

20代女性・マウスピース型矯正中断・再矯正

成人矯正・再矯正治療
成人矯正・再矯正治療
成人矯正・再矯正治療
成人矯正・再矯正治療

<症例概要>
主訴
:マウスピース型矯正で治らなかった
年齢・性別:20代女性
住まい:千葉県佐倉市
症状:上顎前突・過蓋咬合
治療方針:抜歯空隙閉鎖(中等度固定)
治療装置:唇側矯正装置
固定装置:バイヘリックス
抜歯:上下第一小臼歯(計4本)が抜歯済み
治療期間:2年
リテーナー:上下プレートタイプ+フィックスタイプ
治療費用:935,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

 他院で2年以上マウスピース型矯正装置で治療をしたのですが、上手く治らなかったため、当院で再矯正治療を行う事としました。出っ歯とかみ合わせが深い症状があり、マウスピース型矯正装置の適応外症例であったため、表側のワイヤー矯正装置で改善しました。このようなケースは最初からワイヤー矯正治療で行った方が早く確実に治ったと考えられます。

20代女性・叢生・抜歯あり

成人矯正・抜歯治療例
成人矯正・抜歯治療例
成人矯正・抜歯治療例
成人矯正・抜歯治療例

<症例概要>
主訴
:叢生
年齢・性別:20代女性
住まい:千葉県船橋市
症状:著しい叢生・正中線のズレ
治療方針:抜歯空隙閉鎖(中等度固定)
治療装置:唇側矯正装置
固定装置:ナンスホールディングアーチ
抜歯:上下第一小臼歯(計4本)
抜歯:上親知らず(計2本)
治療期間:2年5か月
リテーナー:上下プレートタイプ+フィックスタイプ
治療費用:935,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

 ーソドックスな前から4番目を抜歯した成人矯正治療です。しっかりとした噛み合わせを完成させる事ができました。

20代男性・シザースバイト・アンカースクリュー

<症例概要>
主訴
:左で噛めない
年齢・性別:20代男性
住まい:千葉県八千代市
症状:著しい叢生
治療方針:上顎歯列後方移動・上下顎歯列拡大・ストリッピング
治療装置:唇側矯正装置
固定装置:歯科矯正用アンカースクリュー(計3本)・上リンガルアーチ
抜歯:上親知らず(計2本)
治療期間:1年10か月
リテーナー:上下プレートタイプ+フィックスタイプ
治療費用:935,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

 左側のシザースバイトといって、上下の奥歯がすれ違っており上手く噛んでいない状態です。これにより下顎の位置も右にズレてしまっています。アンカースクリューを固定源に使って左下の小臼歯を起こし、噛み合わせを治しただけでなく、上の前歯も後ろに下げる事ができました。

30代女性・叢生・抜歯あり

<症例概要>
主訴
:前歯のでこぼこ
年齢・性別:30代女性
住まい:千葉県八千代市
症状:叢生・クロスバイト・上下顎前突
治療方針:抜歯空隙閉鎖(中等度固定)
治療装置:唇側矯正装置
固定装置:上リンガルアーチ
抜歯:上第一小臼歯・下第二小臼歯(計4本)
治療期間:2年3か
リテーナー:上下プレートタイプ・上フィックスタイプ
治療費用:935,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・肉退退縮
▶︎その他の副作用

 上下抜歯を併用した叢生の治療ケースです。ずっと気になっていた歯並びの矯正に年齢制限はありません。健康な歯があるうちに歯周病の原因にもなる悪い歯並びに早く手を打ちましょう。

20代女性・上下顎前突・抜歯・アンカースクリュー

<症例概要>
主訴:出っ歯
年齢・性別:20代女性
住まい:千葉県八千代市
症状:上下顎前突・上下顎前歯唇側傾斜
治療方針:抜歯空隙閉鎖(最大固定)
治療装置唇側矯正装置
固定装置:歯科矯正用アンカースクリュー(上頬側x2)
抜歯:上下第一小臼歯(計4本)
治療期間:2年8か月
リテーナー:上プレートタイプ+クリアタイプ・下フィックスタイプ
治療費用:935,000(税込)
代表的副作用:痛み・治療後の後戻り・歯根吸収・歯髄壊死・歯肉退縮
▶︎その他の副作用

 「出っ歯」が主訴の方でも、上の前歯だけ出ているいる方もいますが、上下の前歯が出ているパターンもあります。上下が出ている場合は、口元がE-lineより前方に出ており、上下顎前突と呼びます。上下顎前突の治療方法は上下顎小臼歯を抜歯をし、その隙間に前歯を最大限引っ張り込みます。その際に活躍するのが、アンカースクリューになります。

 奥歯を固定にして前歯を引っ張るよりは、アンカースクリューから直接前歯を後方移動させた方が、前歯が多く引っ込められます。ですが、前歯の移動量自体は多くなるため、治療期間は伸びてしまいます。今回は2年半以上かかっているのですが、途中で結婚式があったため装置の一時除去をしたために、時間的なロスが発生したためになります。

矯正歯科治療に伴うリスクや副作用について

① 治療開始直後は矯正装置による不快感、痛み等があります。1、2 週間以内で慣れることが多いです。
② 歯の動き方には個人差があります。予想された治療期間が延長する可能性があります。
③ 矯正装置の使用、管理、定期的な通院など、矯正治療には患者さんの協力が治療結果や治療期間に影響します。
④ 治療中は、むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が発見されることもあります。
⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきが下がることがあります。
⑥ ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
⑦ ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
⑧ 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
⑨ 治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
⑩ 治療中に状況が変わり、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
⑪ 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
⑫ 矯正装置を誤飲する可能性があります。
⑬ 矯正装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
⑭ 治療終了後、リテーナーを指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
⑮ 治療終了後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
⑯ 10代のあごの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
⑰ 治療後に親知らずの影響で歯並びが変化することがあります。。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
⑱ 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
※その他の副作用とリスクについて▶︎