症例集小児矯正
子供の矯正治療は歯の生え変わりの状態と、歯並びの種類によって、治療契約が1期と2期とに分かれます。当院では主に機能的マウスピース矯正装置(プレオルソ)を使用して、噛み合わせと歯列を治していきます。
目次
小学生低学年男子・開咬1期治療のみ
<症例概要>
主訴:前歯が上下に開いている
年齢・性別:9歳男子
住まい:千葉県八千代市
症状:開咬
治療方針:上下歯列拡大・上下顎前歯挺出
治療装置:マウスピース型矯正装置【インビザラインファースト・薬機法対象外】
機能的マウスピース矯正装置(プレオルソ)
管理期間:3年6か月(積極的治療期間は1年半程度)
リテーナー:上下フィックスリテーナー
治療費用:440,000(税込)
注意点:1期治療から行うと管理期間が長い・成長後の後戻りの可能性
▶︎その他の副作用
※マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置は完成物薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。
開咬治療は、小児矯正を行っても再発しやすいのですが、このケースは大きな再発がなかったため1期治療のみで終了しました。マウスピース型矯正装置を用いて上下の前歯を接触させた後、機能的マウスピース矯正装置(プレオルソ)にて後戻り予防を行いました。
過蓋咬合・小学生低学年男子・1期治療のみ
<症例概要>
主訴:上顎前歯叢生
年齢・性別:8歳男子
住まい:千葉県八千代市
症状:叢生・過蓋咬合
治療方針:上下歯列拡大・上顎前歯圧下
治療装置:上下拡大床装置・機能的マウスピース矯正装置(プレオルソ)
管理期間:4年3か月(積極的治療期間は1年半程度)
リテーナー:なし
治療費用:440,000(税込)
注意点:1期治療から行うと管理期間が長い・成長後の後戻りの可能性
▶︎その他の副作用
混合歯列期前期の永久歯配列のスペースがない叢生状態と、前歯の噛み合わせが悪い過蓋咬合症例です。床矯正装置にて1年程度歯列拡大を行い、機能的マウスピース矯正装置(プレオルソ)にて前歯の噛み合わせ改善と永久歯の萌出誘導を行いました。管理は4年にもわたりましたが、後半2年は、週3回程度、装置を就寝時装着していただだけです。すきっ歯も犬歯の萌出と共に自然に治りました。
準備矯正後は、特に患者さんも保護者の方も、仕上げ希望がなかったため、そのまま終了しました。男子は歯の生え変わりが比較的ゆっくりのため、管理期間も長くなりますが、積極的治療期間はそんなに長くはありません。
前歯のねじれ・小学生低学年女子・1期治療のみ
<症例概要>
主訴:前歯のねじれ
年齢・性別:7歳女子
住まい:千葉県八千代市
症状:叢生・クロスバイト
治療方針:歯列拡大
治療装置:拡大床矯正装置・ブラケット装置(5か月使用)
管理期間:5年2か月(積極的治療期間は1年半程度)
リテーナー:上のみプレート型リテーナー
治療費用:440,000(税込)
注意点:1期治療から行うと管理期間が長い・成長後の後戻りの可能性
▶︎その他の副作用
床矯正装置で前歯のクロスバイトを改善後、ブラケット装置で歯のねじれを解消しました。その後は、永久歯列交換までプレート型リテーナーを使用してもらいました。残りの永久歯も普通に生えてきたため、自然にきれいな歯並びになりました。
過蓋咬合・小学生低学年女子・1期治療のみ
<症例概要>
主訴:下の歯のでこぼこ
年齢・性別:8歳女子
住まい:千葉県八千代市
症状:過蓋咬合・叢生・上顎前突
治療方針:上顎アーチフォーム修正・下顎歯列拡大
治療装置:機能的マウスピース矯正装置(プレオルソ)
管理期間:4年4か月(積極的治療期間は1年半程度)
リテーナー:なし
治療費用:440,000(税込)
注意点:1期治療から行うと管理期間が長い・成長後の後戻りの可能性
▶︎その他の副作用
機能的マウスピース矯正装置(プレオルソ)を4年間近く使い続け、歯列とかみ合わせを上手く誘導したケースです。スペース不足が少なく、下あごに十分な骨格成長があった事が成功の鍵でした。もちろん患者さんがマウスピース装置をしっかり使用してくれた事もポイントです。
交叉咬合・小学生低学年女子・1期治療のみ
<症例概要>
主訴:前歯のかみ合わせ
年齢・性別:8歳女子
住まい:千葉県八千代市
症状:クロスバイト・叢生
治療方針:歯軸傾斜による被蓋改善
治療装置:機能的マウスピース矯正装置(プレオルソ)・ブラケット装置(5か月使用)
管理期間:4年5か月(積極的治療期間は1年半程度)
リテーナー:なし
治療費用:440,000(税込)
注意点:1期治療から行うと管理期間が長い・成長後の後戻りの可能性
▶︎その他の副作用
機能的マウスピース矯正装置(プレオルソ)の使用は軽度のクロスバイトであれば、半年以内に改善できる事がメリットです。その後、前歯のねじれをブラケット装置で治し、経過観察に入りました。マウスピース装置は使用頻度を落としながらも4年間使ってもらっています。
反対咬合・小学生低学年男子・1期治療のみ
<症例概要>
主訴:受け口
年齢・性別:8歳男子
住まい:千葉県八千代市
症状:反対咬合・左上側切歯萌出遅延
治療方針:歯軸傾斜による被蓋改善
治療装置:機能的マウスピース矯正装置(プレオルソ)・ブラケット装置(5か月使用)
管理期間:4年7か月(積極的治療期間は1年半程度)
リテーナー:なし
治療費用:440,000(税込)
注意点:成長による後戻りで2期矯正治療の必要性あり
注意点:1期治療から行うと管理期間が長い・成長後の後戻りの可能性
▶︎その他の副作用
「ガブッ」と深咬みも併発している反対咬合です。機能的マウスピース矯正装置(プレオルソ)で3か月で前歯の噛み合わせはある程度改善し、ブラケット装置で上の前歯を並べた後は、そのまま生え変わりを待機していました。大きな下あごの成長もなかったため本格矯正治療は行わず終了しました。
叢生・小学生低学年女子・2段階矯正・表側装置
<症例概要>
主訴:前歯の歯並びが悪い
年齢・性別:9歳女子
住まい:千葉県八千代市
症状:叢生
治療方針:上顎歯列拡大・後方移動後、個々の歯列を配列
1期治療装置:機能的マウスピース矯正装置(プレオルソ)・ヘッドギア
2期治療装置:唇側矯正装置
準備矯正期間:2年3か月(1期)
本格矯正期間:1年5か月(2期)
リテーナー:上プレートタイプ・下フィックスタイプ
治療費用:935,000(税込)
注意点:1期治療から行うと治療が長い・成長後の後戻りの可能性
▶︎その他の副作用
乳歯がまだある混合歯列期から2段階で治療を行った上下顎の叢生ケースです。1段階目でプレオルソとヘッドギアを使用し永久歯が生えるスペース確保を行った後に、2段階目のワイヤー矯正治療を行いました。小学3年から始め小学6年生で終了しました。
矯正歯科治療に伴うリスクや副作用について
① 治療開始直後は矯正装置による不快感、痛み等があります。1、2 週間以内で慣れることが多いです。
② 歯の動き方には個人差があります。予想された治療期間が延長する可能性があります。
③ 矯正装置の使用、管理、定期的な通院など、矯正治療には患者さんの協力が治療結果や治療期間に影響します。
④ 治療中は、むし歯や歯周病のリスクが高まりますので、丁寧に磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと隠れていたむし歯が発見されることもあります。
⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。また、歯ぐきが下がることがあります。
⑥ ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
⑦ ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
⑧ 治療途中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
⑨ 治療中に「顎関節で音が鳴る、あごが痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
⑩ 治療中に状況が変わり、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
⑪ 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
⑫ 矯正装置を誤飲する可能性があります。
⑬ 矯正装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
⑭ 治療終了後、リテーナーを指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
⑮ 治療終了後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす可能性があります。
⑯ 10代のあごの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
⑰ 治療後に親知らずの影響で歯並びが変化することがあります。。加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせるとかみ合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になることがあります。
⑱ 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
※その他の副作用とリスクについて▶︎