2018年の試験に合格した日本矯正歯科学会専門医(登録番号349号)の資格証が今月届きました。これで当院の院長牧野正志は、既に取得している認定医(登録番号3282号)も更新しダブルホルダーになります。

千葉県の日本矯正歯科学会認定医・専門医(50音順)▶︎

 

 

日本矯正歯科学会認定医日本矯正歯科学会専門医

 

 

 

専門医登録までの道は、提出症例の準備も含めると、2年もの期間を要しました。これが、終着地点という訳ではなく、これからは厳しい5年ごとの更新に向けて、治療の質を高めていかなくてはなりません。つまり、これが矯正歯科医の本当のスタート地点なのです。

 

 

<2018.11 横浜の学会にて症例提出>

 

 

 

実は少ない矯正歯科の専門医

全国で認定医は約3300名、専門医となると約350名と一気に少なくなります。千葉県の開業医で専門医が常勤でいるのは10医院程度になります。

 

 

<矯正歯科医師の図>

 

 

最近では、ホームページなどの医療広告ガイドラインが厳しくなっております。歯科医師が矯正歯科治療のみを行なっていても、学会の資格がない場合は「矯正専門医」と明記する事はできません。患者さんに「矯正の専門医」と言う事は自由なのですが、インターネットも含めた広告に記載する場合は、学会からの認められた資格を示す事が必要になります。

 

 

また、混同しやすいのですが認定医」というのは「専門医」ではありません。これは別の資格になります。認定医は一つ下のクラスの資格になります。それぞれ日本矯正歯科学会HPより確認する事ができます。

 

 

 

専門医で治療を受けるメリット

矯正歯科治療は、新しい矯正装置やシステムを使用すれば誰が診察しても治せるという治療分野ではありません。治療の質を落とせば可能かもしれませんが、それでは問題です。この治療のゴール、つまり「最終的な仕上がり」を設定するのが「診断」になります。この診断は治療開始前と毎回の診察時に行います。最初に立てた治療計画に乗って、治療が進んでいるかモニタリングします。正しい診断こそが、治療の質を一定化するのに必要なスキルになります。

 

 

診断能力というのは卒後の大学教育機関での研修と、その後の自身の矯正治療経験で磨きます。このレベルを保証する資格というのが、日本矯正歯科学会専門医になります。これ以外には、日本では現在のところ公的に認められた矯正歯科治療の専門資格はありません。各医療機器メーカーからのセミナーの参加症や治療開始症例数に応じたアワードもありますがこれらは一切、治療の質とは関係ありません。

 

 

 

 

矯正歯科治療は一度始めてしまうと中々、転院は難しくなります。やはり、一度決めたら1つの医院で治療をし続ける事になります。専門医でなくても治療の質が高い矯正歯科医の先生は多くいらっしゃいます。ですが、患者さんが治療開始前にその医院を探すのは難しいと言えます。日本矯正歯科学会の名簿が矯正歯科医院選びの助けになると考えます。

千葉県の日本矯正歯科学会認定医・専門医(50音順)▶︎

 

 

専門医制度とは?

学会ホームーページより確認する事ができます。

 

 

(以下日本矯正歯科学会HPより抜粋)

日本矯正歯科学会専門医制度は、2006年創設されました。より高度な臨床技能と学問的知識の向上を目指し、他分野と連携することによって、国民の健康と福祉に貢献することを目的としています。そのために、社会人として良識や医療人として高度な倫理観をもち、絶えず自己研鑽を積み、国民に積極的に情報提供を行い、国際的視野をもって矯正歯科医療の発展に奉仕すると同時に、認定医および専門医をめざす歯科医師の模範となり、その育成と臨床研修を援助できる者を「学会の専門医」としています。

 

 

資格申請できるものは、次の各号をすべて満たす者に限られます。

・歯科医師免許を有する者。

・学会認定医資格を有する者。

・7年以上継続して学会会員である者。

・学会の認めた刊行物あるいは学会の認めた学術集会において、矯正歯科臨床に関連する報告を発表した者。

 

 

専門医の資格を得ようとする者は専門医委員会に申請し、その審査に合格する必要があります。審査は専門医委員会の委員と審査委員による完全ブラインド方式をとっており、厳正な制度を設けています。審査に合格し、登録した者には資格証を交付しています。また、5年ごとに、更新の手続きを行う必要があります。更新が認められた者には専門医資格(更新)証を交付しています。

 

 

 

どんな試験なのか?

結局は、治療の質を証明するのは症例審査しかありません。ここでは、「よくある不正咬合を教科書通りに当たり前にきちんと治す事」が求められています。写真・レントゲン・歯列模型から治療の質を審査します。特に模型審査が重要で、上下の歯がしっかり隙間なく噛んでいるかを確認するために細いワイヤーを通したりと厳密です。

 

 

<噛み合わせの質は模型でしか審査はできない>

 

 

試験に必要な症例は、小臼歯抜歯症例・出っ歯・受け口・面長(ハイアングル)・過蓋咬合・開咬・2段階矯正・保険適応症例の8症例に、歯科医師の能力わかる自由症例を2症例をプラスして計10症例になります。もちろん全て患者さんに同意書を得る必要があります。当たり前ですが、他の歯科医師が治したケースは使用できません。全て1人の歯科医師が、各症例を集めなくてはなりません。

 

 

さらに10ケースのうち7ケースには「保定」といって治療後2年経過時の資料も提出が求められます。矯正治療は実際の治療よりも、治療後の歯並びの維持の方が難しいと言えます。学会もここが一番大切なポイントだと考えているわけです。長期管理をごまかす事はできません。この考え方はマウスピース型矯正装置を中心としたワイヤー装置以外の全ての矯正治療にも生かされます。

 

マウスピース型矯正装置は症例数もポイント▶︎