6/13にマウスピース型矯正装置プレオルソについて講師をしてきました。午前中は私の矯正歯科の母校である東京歯科大学で矯正歯科学講座研修生向けに、夕方からは埼玉県越谷市歯科医師会で30名以上の会員の先生向けにと2本立てでした。どちらも参加いただきました先生方から多くの質問をいただき、私もやりがいがありました。

 

 

 

近年、子供の矯正歯科装置のトレンドは、床矯正と呼ばれる取り外しの薄いプレートで機械的に歯を動かす装置から、トレーナーと呼ばれる筋機能も鍛えられるマウスピース型装置に移行しようとしています。どちらも、取り外しできる矯正装置ですが、使い方も作用も全く異なります。

 

 

トレーナー装置であるプレオルソは、患者さん側のメリットとしては、在宅時使用だけで簡単に早く治るという事です。もちろんある程度の適応症があると言えますが、それがマッチすればお子さんへの負担はかなり少ないと言えます。

 

 

先日、近くの小学校に学校検診で行った際の事ですが、床矯正装置を使用しているお子さんは多くいました。そして、検診前に先生が「矯正装置外して!」と声をかけます。そうすると、急いで外して手で持って列で待機します。日中も矯正装置が口の中に入っていると話しづらいですし、多感な時期ですからお子さんにとっては学校につけて行くのも恥ずかしいです。その点、夜間使用のみで効果が出るプレオルソはかなり有利だと思います。

 

 

さらに、「出っ歯」・「受け口」・「深咬み」などの不正咬合が6ヵ月程度という期間で早く治った後は、口呼吸や低位舌の改善トレーニングにより、口の機能を正常化させる働きもあります。特に今、子供の口呼吸の問題はよくメディアで取り上げられています。口というのは、「呼吸する」・「食べる」・「言葉を話す」など、日常で常に使う部分であり生命にも大きく関わります。「歯並びの改善から口の機能改善を行う事ができる」、つまりプレオルソは作用として2度おいしいのです。

 

 

このメリットが多いプレオルソですが、作用を十分理解して使いこなせている先生は多くはいません。研修生の講義をしても感じましたが、矯正歯科医でさえ今までに特別に勉強した事が多くなく、有効的に使用ができないと言えます。私も、初期の頃は恐る恐る使い始め、徐々に処方を増やして行きました。結局は、新しい治療法というのは、臨床の現場で数を重ね、構築されて行くだなとつくづく感じます。当院は5年間の使用データからある程度プレオルソのシステムは完成し、現在その使い方を広める活動をしています。