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部分矯正を積極的に行わない理由

こんにちは。千葉県八千代市の「まきの歯列矯正クリニック」院長の牧野です。

今回は、「部分矯正を行うかの基準は矯正歯科医師の哲学(考え方)で決まる」という内容です。

 

 

 

国民の歯並びに対する意識は年々上がっています。その中で軽度症例の治療の需要も高くなり部分矯正を取り扱う医院も増えてきています。部分矯正治療を行うかの基準について、「症例の内容(詳しくは…)」ではなく「医院側の考え」という点から説明をします。

 

 

部分矯正 行わない

 

 

 

部分矯正を行う患者さんのパターン

2パターンに分かれます。

 

1)1部分の歯並び以外ほとんど問題がない純粋な部分矯正適応症例

この場合は矯正歯科医側から部分矯正を提案します。ですが、ケース数としてはほとんどありません。なぜなら、患者さんも歯並びの悪さが軽度のため、あまり気にしておらず矯正歯科治療を受けようと考えないからです。

 

 

2)患者さんが1部分のみの歯並びの改善を希望する場合

多くはこちらのパターンです。これは患者さんが治療期間・装置装着・治療費用の問題で部分矯正治療を希望します。この場合、矯正歯科医は治療を引き受けるか、医院によって異なります。私もいつも迷ってしまいます。

 

 

 

なぜ積極的に部分矯正を引き受けたくないのか

矯正歯科治療の最終目的は「綺麗な歯並び」と「緊密な噛み合わせ」です。学会や研究会の症例審査もこの2点をしっかりチェックされます。そもそも矯正歯科医というのは研修期間の頃から、全ての歯を理想的な位置に動かして、治療を完了させる事を教育されているからです。

 

 

これは学会の専門医試験の症例カテゴリーに、小児矯正や外科的矯正まで様々ありますが、部分矯正というカテゴリーはないという事からも明らかです。ですから、部分矯正治療というのは、矯正歯科を専門にしている歯科医師からみると、妥協した治療という事になるのです。治療への哲学のこだわりが強い歯科医師の場合は推奨しないだけでなく、全く引き受けない場合もあります。

 

 

※部分矯正でも全体矯正と同じ分析を行います。

 

 

 

部分矯正を引き受ける理由

部分矯正治療は「緊密な噛み合わせ」は作れません。難しいところですが、患者さんの矯正歯科治療は受ける目的は審美的改善目的がほとんどです。噛み合わせの改善を主目的とする方は多くはありません。やはり矯正歯科治療が美容医療に近い所がある事は否定はできません。(詳しくは…)

 

 

「なぜ見た目を改善したいか」というと、少なからず心理的にダメージを負っているからです。心理的ダメージのみの改善には部分矯正は有効である事もあります。

 

 

 

 

現代人には、歯科治療を受ける事以外にも、考えなくてはいけない事が山ほどあります。そこで、2年間矯正治療にエネルギーを注ぐのは大変な事です。もちろん適応症もありますが、矯正歯科治療が医院側のエゴにならないよう患者さんとすり合わせた中で部分矯正という選択になる場合は、ベターな結果が生まれると信じて、全ての症例ではないのですが、当院では部分矯正治療を引き受けています。

 

 

 

▶︎部分矯正治療

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